「ahamo」で大きなインパクトを残したNTTドコモは2020年12月18日、従来の大容量プランのリニューアル版となる「5Gギガホ プレミア」「ギガホ プレミア」を発表した。ただ料金の引き下げや通信量の増量はなされているものの、家族での契約や固定回線の契約などにかかる割引の仕組みは残り、大幅な内容刷新というわけではなかった。その理由はどこにあるのだろうか。
NTTドコモが3つの新たな施策を発表
NTTドコモは2020年12月3日に新料金プラン「ahamo」を発表。複雑な割引がなく月額2980円で利用でき、なおかつ20GBの高速データ通信が使えるというシンプルさとコストパフォーマンスの高さで大きなインパクトを与え、一躍注目の的となったことは記憶に新しい。
だが同社は、「Premier」と位置付ける従来の「ギガホ」「ギガライト」などの料金プランに関しても、2020年12月中に見直しを実施するとしていた。その新たな施策が2020年12月18日に発表されたのである。
発表内容は大きく3つあり、いずれも2021年4月1日に実施されるという。1つは番号ポータビリティー(MNP)による転出時の手数料を廃止するというもの。既にソフトバンクもMNP手数料の全面的な廃止を打ち出しているが、NTTドコモもそれと同様にWebでの手続きだけでなく、電話や店頭で手続きしたときのMNP手数料も廃止するとしている。
2つ目の「はじめてスマホプラン」は自社、あるいは他社の3G契約者だけが申し込める料金プランであり、1GBの高速通信量と1回当たり5分間までの国内通話が無料で何度でもできるというもの。「dカードお支払割」「はじめてスマホ割」の適用で1年間は月額980円、それ以降も月額1480円で利用できるとしている。
そして3つ目が、従来プランのうち大容量の「5Gギガホ」「ギガホ」のリニューアル版となる「5Gギガホ プレミア」「ギガホ プレミア」である。これらはいずれも、従来キャンペーンで提供されていた「5Gギガホ」のデータ通信使い放題や、「ギガホ」の高速データ通信量を60GBにするなどのキャンペーン施策をレギュラーのプランとしたものである。
その上で、5Gギガホ プレミアは月額1000円値引きの6650円、ギガホ プレミアは月額600円値引きの6550円からと、従来プランからそれぞれ値引きがなされている。加えてデータ通信量が3GB以下の月は1500円値引きするなど、ソフトバンクの「メリハリプラン」やauの「データMAX 5G」に近い値引きの仕組みも導入されている。