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 先日、テレビ番組に出演していたら、韓国の美容整形事情について特集が組まれていた。韓国の美容整形市場が興隆しているのは、日本人でも知っている。多くの若い女性が美容整形に殺到しても、もはや驚くに当たらない。

 女性たちは「美容整形が悪いとは思わない」「子供にも美容整形を受けさせたい」と言う。誕生日プレゼントに美容整形のチケットを贈る。そして、受験勉強から解放されて大学生になった途端、美容整形病院に“お世話”になる……。繰り返し報じられてきた姿だろう。

 私が驚いたのは、韓国の男性、それも中年男性にも美容整形や美容医療が流行しているという点。理由は、出世レースに勝ち残ることだ。出世には実力はもちろん、見た目も重要になる。出世レースで負ける要因は少しでも排除したい。

 私には、韓国は病んでいるように感じる。失礼だが、隣国からはそう見える。当連載はサプライチェーンを論じるものだが、本稿では韓国経済を統計から見つめた上で、今後の企業戦略を考えてみたい。

(出所:PIXTA)
(出所:PIXTA)

GSOMIAは失効直前で継続へ

 先日、韓国政府は日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について失効直前で回避する声明を出した。しばらくは継続が決まった格好だ。米国からの圧力もあり、韓国政府はそれに屈した形となった。

 さらに韓国は世界貿易機関(WTO)に提訴していた半導体材料の紛争処理手続きを中断するとも発表した。それを受けて日本は韓国側との対話再開を決めた。経済産業省が局長級協議の方針を発表した。韓国側の態度軟化に対応する。

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 話がややこしいのは、韓国側は自国の輸出管理に問題があるとは認めていない点にある。確かに、韓国側としても自国内向けに説明してきた内容を覆すのは難しいだろう。日本がここまで折れなかったのも想定外だったに違いない。

 もっとも、GSOMIAと半導体材料の輸出厳格化、そして元徴用工問題は、本来なら全て独立しているはずだ。しかし、それらは両国の国民感情がからんで一緒くたになっていた。

 私が興味を持つのは以下の点だ。

・GSOMIAの破棄などそもそもできなかったはずなのに、なぜここまで韓国政府は強固な態度にならざるを得なかったのか
・韓国側は「半導体材料の輸出管理が不備である」という日本側の指摘に対し、なぜ証拠を出して反論しようとしなかったのか

 結局日本は、韓国経済の停滞から目を背けるためのスケープゴートになったのではないだろうか。私は、ここに韓国政府の卑怯さを感じない。むしろ哀(かな)しみを読み解くべきだと思う。