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 システムは通常、ユーザーからの入力を受け取るだけではありません。必要に応じてユーザーにメッセージをフィードバックし、その結果を受けて再びユーザーからの入力を受け取る、というやりとりを繰り返しながら処理を進めます。人間同士の会話のようにインタラクティブに処理が進むのです。

 システムがユーザーと円滑に会話するためには、どうすればよいでしょうか。まずユーザーがシステムと「会話したい」と思うようにストーリーを作り、適切なタイミングで話しかけることが重要です。このユーザーに対するストーリー作りと話しかけるタイミングを決めるのが導線設計に該当します。導線設計はシステム開発で作成している画面遷移図に反映されます。

 ではどのようにストーリーを作れば、ユーザーは「会話したい」と思うのでしょうか。実はシステムにおけるストーリーの作り方、つまり画面遷移はいくつかのパターンでほぼ表現できることが知られています。代表的な遷移パターンは、長谷川敦士著『IA100 ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計』(ビー・エヌ・エヌ新社)などで紹介されています。

 ここでは代表的な4パターンを紹介します。1つめは情報を階層構造に分ける「階層分類型」です。情報を大小などのカテゴリーに分けて階層化していきます。先ほど例に挙げたコーポレートサイトが代表的です。

 2つめは「ハブ&スポーク型」です。基本となる画面をハブとして、ハブと各ページを行き来するパターンです。3つめは情報の性質ごとに分類する「ファセット分類型」です。検索のキーとなるまとまりごとに情報を分ける方法です。最後は「直線型」です。決済手続きなど順番に情報を整理する方法です。

代表的な画面遷移パターン
代表的な画面遷移パターン
長谷川敦士著『IA100 ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計』(ビー・エヌ・エヌ新社)を参考に作成
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代表的な画面遷移パターンの詳細
代表的な画面遷移パターンの詳細
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 重要なのは、画面遷移パターンを1つに決めるのではなく、ユーザーの要求、システムの提供目的に沿って、適切に組み合わせて導線を設計することです。