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類似施設の準用で対象施設を拡大

 17年3月に作成したCIM導入ガイドラインは、今回を含む過去2回の改定で適用対象を徐々に拡大。当初は基本事項などから成る共通編のほか、土工編や河川編、ダム編、橋梁編、トンネル編の計6編で構成していた。18年3月の1回目の改定で、共通編に土質・地質の項目を追加。併せて、機械設備編を新設した。

 国交省は今後もガイドラインの適用対象を拡大。直轄事業でCIMを原則化する25年までには、同省が所管する施設をほぼ網羅する方針だ。その際には、既に適用済みの施設の内容を類似施設に準用する形で対象を広げていくことも検討する。

国土交通省が所管するインフラの一部。表中の赤字が「CIM導入ガイドライン」の対象施設。類似施設を準用するなどして、ほぼ全ての施設に対象を広げる方針だ(資料:国土交通省)
国土交通省が所管するインフラの一部。表中の赤字が「CIM導入ガイドライン」の対象施設。類似施設を準用するなどして、ほぼ全ての施設に対象を広げる方針だ(資料:国土交通省)
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 例えば、現在はガイドラインの適用対象となっていない堰(せき)や閘門(こうもん)、砂防堰堤(えんてい)。これらの施設を対象に加える場合には、ガイドラインのダムの内容を準用。同様に、揚排水機場や浄化施設を追加するには、下水道処理施設の内容を準用できないか検討する。

 ガイドラインの対象外の施設について、これから個別に検討を始めると、「25年CIM原則化」までに対応が間に合わなくなる恐れがある。例えば、横断歩道橋を対象に加えるために、従来のようにCIMの考え方から検討することは、この先何年たってもないとみられる。類似施設を準用すれば、手っ取り早く多くの施設に適用できる。

 官庁施設や住宅のような建築分野への適用も視野に入れている。国交省は国際標準に合わせるため、土木の「CIM」と建築の「BIM」という従来の区分を改め、18年5月から「BIM/CIM」として一体的に捉えるようにした。両者のガイドラインの統合についても、既に議論のテーブルに載っている。

 一方で、離岸堤や砂浜、海浜、緑地などは、付与する情報が少ないことなどから、CIMになじみにくいとみられている。国交省では「CIMを取り入れることで逆に品質を損ねる場合や生産効率が下がる場合には、必ずしも対象施設に加える必要はない」(技術調査課)としている。