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 建築基準法の改正に伴い、小規模建築物の竪穴部分を区画する方法として、準竪穴区画が新設された。空き家の大半を占める住宅を用途変更しやすくする狙いだ。

 建基法27条1項の改正で、3階建てかつ延べ面積200m2未満の特殊建築物(倉庫などを除く)は、耐火建築物などにしなくてよくなった。これに伴い、竪穴区画は求められなくなったが、建築物の利用状況に応じた対策が定められた。このうちの1つが、準竪穴区画と呼ばれる階段などの安全措置だ。

 具体的には、特殊建築物のうち3階部分が病院や児童福祉施設、ホテル、共同住宅などで、主要構造部が準耐火構造でないものは、利用方法や在館者の特性を踏まえ、準竪穴区画や警報設備を設けなければならない。

 例えば児童福祉施設では、通所利用の場合、間仕切り壁と戸で区画すれば基準を満たす。一方、自力避難困難者が就寝利用する場合は、警報設備を設置したうえで、20分防火設備の設置も義務付けられる。スプリンクラーを設置する場合は10分防火設備が必要だ〔図1〕。

〔図1〕就寝利用の病院や児童福祉施設への転用も容易に
〔図1〕就寝利用の病院や児童福祉施設への転用も容易に
準竪穴区画の新設に伴って規定された「10分防火設備」の代表例のイメージ。就寝利用の小規模な病院や児童福祉施設などで用いる(資料:国土交通省の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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階段寸法の規定が緩和へ

 今後はさらに、直通階段の設置規定が緩和される。現行では、児童福祉施設などの用途では、階面積の合計が50m2超でも、一律に2以上の直通階段が必要だ。

 通常、1つの階段しか設置されていない住宅に、階段を増設して転用するのは難しい。こうした場合、既存の階段室を準竪穴区画とすれば、直通階段は1つのままでよくなる〔図2〕。

〔図2〕直通階段を1つにできるⅾ
〔図2〕直通階段を1つにできるⅾ
準竪穴区画を設けることで、小規模な病院や児童福祉施設などでも義務付けられる「2以上の直通階段の設置」が1つでよくなる見込みだ。空き家となっている戸建て住宅が用途変更しやすくなる(資料:国土交通省の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 階段の寸法基準の合理化も図られる。国土交通省は6月24日、施行令23条4項の規定に基づく改正告示を施行した。2階以下で延べ面積200m2未満の建築物の階段について、両側に手すりを設けるなど条件付きで、住宅と同様の蹴上げ23cm以下、踏み面15cm以上に緩和する。改正前は、それぞれ22cm以下、21cm以上とする必要があった。