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 今回の建築基準法の改正と連動して、今後、避難安全検証法に区画避難安全検証法煙高さ判定法が加わる予定だ〔図1〕。

〔図1〕避難安全検証法に新手法が追加へ
〔図1〕避難安全検証法に新手法が追加へ
国土交通省が2019年春に示した避難安全検証法の体系図。「区画避難安全検証法」と「煙高さ判定法」が新設される見込みだ。煙高さ判定法は、煙発生量の時間変化を見込んだモデルを用いる。同じ建築物において、既存の判定法と煙高さ判定法は併用できない。国交省によると、詳細の公表時期は未定だが、できるだけ早く取りまとめる予定だという(資料:国土交通省の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 近年の大規模開発などでは、ワンフロアの大型化や複数棟が複雑につながるケースなどが増えた。複合する用途も多様化している。大臣認定を取得すれば独自性の高い計画は可能だが、新築時にはコストや時間を要する。運用開始後には、間仕切り壁の位置などを変更しただけでも、改めて大臣認定の手続きが必要だ。「ルートB」の拡充は、こうした実態を踏まえ、より柔軟な計画を最適な手続きで可能にする狙いがある。

内装制限と排煙設備が除外に

 区画避難安全検証法は、1つの階の一部だけを対象に検証できるものだ。安全性が確認できれば、排煙設備と内装制限の規定が適用除外になる。例えば、機械排煙設備のダクトスペースや防煙垂れ壁が省け、余裕を持った断面計画の実現、コスト削減などにつながる。内装の木質化など、デザイン性を高めることも可能だ。

 国土交通省が2019年春に示した検討中の案によると、対象部分は、45分準耐火構造の壁や20分防火設備で区画することが求められる。階段などの竪穴部分は、その区画に含めることはできない。対象区画と接する竪穴部分の開口部は、はめ殺しの20分防火設備とする必要がある。

 これらに適合していれば、階避難安全検証法と同様、居室、廊下の順に、区画にいる在館者全員が対象区画を出るまでの安全性を検証する。

 新たな判定方法として加わる煙高さ判定法は、100m2程度の小規模な居室の検証にも活用できるよう、計算フローの開発が進んでいる。

 現行の判定法は、煙の降下時間と在館者の避難時間を比較する。大量の煙が定速で発生するモデルのため、小規模な居室の場合は煙の降下が早く、これより短い避難時間とする設計が厳しい場合が多かった。

 一方、煙高さ判定法に用いるモデルは、煙の発生量が徐々に拡大する、より実態に近い精緻なものになる。やや高度な計算式となるが、「避難が終了した時点の煙の高さ」が避難安全上、支障がないよう設計すればよい。

 明野設備研究所の中島秀男代表は、「現行の判定法では設計条件が厳しく、大臣認定をかけるほどコストやスケジュールに余裕がない建物はたくさんあった。それらの多くが救済できそうだ」と話す。