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 山形県鶴岡市の沿岸部、小岩川地区では住宅被害が目立った。市の建設部によると、2019年6月19日から20日までに同地区の応急危険度判定を実施した。対象は215件で、26件を「危険」、31件を「要注意」と判定した。主な被害は屋根瓦の落下だ。現地では、屋根上に残った瓦を撤去し、ブルーシートを張るなど、応急措置を施す作業が複数の住宅で進んでいた。

 市によると、同地区の住宅は塩害対策のため、鋼板屋根ではなく、瓦屋根が主流だという。地域の家づくりに詳しい古建築研究会の小池昭雄氏は、「瓦の落下が激しかった住宅を見ると、棟瓦部分が共通して落下しているようだ。古い住宅は棟瓦を固定する鉄製の釘が老朽化して、地震の揺れに耐えられなかった可能性がある」と話す。

 以降は、現地の様子を写真でリポートする。

山形県鶴岡市の南西に位置する小岩川地区。屋根瓦が落下するなど、住宅被害が集中した。2019年6月20日撮影(写真:日経アーキテクチュア)
山形県鶴岡市の南西に位置する小岩川地区。屋根瓦が落下するなど、住宅被害が集中した。2019年6月20日撮影(写真:日経アーキテクチュア)
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瓦が落下した住宅の多くは、棟瓦に損傷が見られるものが多いという。鶴岡市によると、沿岸部のため、塩害対策で屋根材に瓦を採用している住宅が多い。2019年6月20日撮影(写真:日経アーキテクチュア)
瓦が落下した住宅の多くは、棟瓦に損傷が見られるものが多いという。鶴岡市によると、沿岸部のため、塩害対策で屋根材に瓦を採用している住宅が多い。2019年6月20日撮影(写真:日経アーキテクチュア)
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応急危険度判定の張り紙。瓦の落下を注意喚起する内容が多かった。2019年6月20日撮影(写真:日経アーキテクチュア)
応急危険度判定の張り紙。瓦の落下を注意喚起する内容が多かった。2019年6月20日撮影(写真:日経アーキテクチュア)
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落下した棟瓦(写真:日経アーキテクチュア)
落下した棟瓦(写真:日経アーキテクチュア)
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