新築住宅の建築依頼先を選択する際に、口コミ情報を使う建て主が増えている。建て主が口コミ情報をどのように利用し、そして自らはどのような動機で発信しているのか。建て主を通じた住宅会社の営業力や受注力強化の手立てを探った。

選ばれる住宅会社、口コミの威力
出典:日経ホームビルダー、2019年5月号 pp.24-25
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
目次
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丁寧な接客や提案力が次の客を呼ぶ
発信する建て主の重視ポイント「営業スタッフ」
建て主が建築依頼先の住宅会社を選択する際に、最初に対面するのが営業スタッフだ。日経 xTECH/日経ホームビルダーが実施した調査では、担当のスタッフで、次の見込み顧客につながるか否か決めるほどの影響があることが分かった。
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腕のいい大工と不備対応力で好印象
発信する建て主の重視ポイント「施工力」
日経 xTECH/日経ホームビルダーが実施した調査結果から、昨今の建て主は、建築依頼先の施工力に満足している人が多いことが分かった。施工力について、他の人に紹介したいか否かを尋ねたところ、「大いに紹介したい」(18.8%)と「まあ紹介したい」(64.2%)を合わせた「紹介に前向き」な人は83.0%…
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トラブル対応と定期点検が効く
発信する建て主の重視ポイント「アフターサービス」
日経 xTECH/日経ホームビルダーが実施した調査結果を紹介する。他の人に建築依頼先の住宅会社の「アフターサービス」を紹介したいと思うか否かを尋ねたところ、「大いに紹介したい」(17.3%)、「まあ紹介したい」(62.5%)を合わせた、紹介に前向きな建て主は79.8%と8割を下回った。
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間取りやデザインが紹介の決め手に
発信する建て主の重視ポイント「プラン・設計力」
建築依頼先の住宅会社の「プランや設計力」について、他の人に紹介したいか否かを尋ねたところ、「大いに紹介したい」(18.6%)、「まあ紹介したい」(64.9%)を合計した「紹介に前向きな建て主」が8割を超えた。
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次につながる肝を押さえよ
“宣伝者”に変わる建て主
住宅を引き渡された後は、建て主が、情報の受け手から発信側に転じることがある。「プランや設計力」「アフターサービス」「施工力」「営業スタッフ」の4項目で注力すべき点を探った。
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契約前は9割が選別に利用
評判や情報の活用法
建て主が住宅会社に関連する口コミ情報を活用するのは、建築の前か、それとも後か。独自調査から、口コミ情報の活用実態を分析。「建築前」と「良い評判や情報」が鍵になると分かった。
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身近で聞けない情報に需要
口コミに頼る理由
口コミ情報を参考にする建て主が増えている。2018年以降に家を建てた人では7割近くに上った。背景には建て主の3つの悩みがある。面と向かって聞けないリアルな情報が求められている。