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デンソーの競り負け相次ぐ、インジェクターは日立製

 日立オートモティブシステムズ製の燃料噴射装置(インジェクター)を採用したことも、熱効率の向上に貢献した。燃料を旋回させながら噴射できる「スワール噴霧」を実現する。燃料を微粒化できて、高速燃焼につながる。

 ダイハツはインジェクターの採用に際してもデンソー製を検討したが、主に性能面で日立製に軍配が上がったようである。「スワール噴霧の主要特許は、日立が軒並み抑えている」(インジェクター開発に詳しい関係者)ことが大きい。

連続点火できるプラグとインジェクターの外観。(撮影:日経 xTECH)
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連続点火できるプラグとインジェクターの外観。(撮影:日経 xTECH)

 連続点火やスワール噴霧といった新技術の採用は、コストの増加につながる。一方でエンジン全体のコストは、従来機に比べて「下げた」(ダイハツの開発担当者)。

 新型タントは、ダイハツの新しい車両開発手法「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を初めて適用した車両となる。新型エンジンはDNGA対応第1弾として、性能向上とともに、コストを抑えることを重視して開発した。

 エンジンブロックなどの大型部品は従来機と共通にしてコストを抑える。気筒の内径と行程は従来と同じで、63.0mm×70.4mmである。加えて、一部の部品では、ダイハツの親会社となるトヨタ自動車の部品と骨格などを共通にした。

 例えば点火プラグの骨格は、トヨタのエンジンで採用するものと共通である。ダイハツの採用品は連続点火できるように性能を高めているが、トヨタの採用品と共通骨格にしたことで、「コストの増加は最小限」(ダイハツの開発担当者)という。

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