全1087文字
PR

 『世界で最も革新的な企業100社』の2021年版では米国企業が42社を占めたが、米IBMの名前は無かった。情報サービスの英クラリベイトが出願特許を基に分析・評価した結果である。

 「IBMにはレガシーしかないという厳しい評価」と日本IBMの営業OBは古巣の前途を憂う。サービス事業の大部分を切り離す発表やハイブリッドクラウドへのシフトを強調してきたにもかかわらず、革新的とみなされなかった。

 日本IBMとレッドハット日本法人の両社に在籍経験があるコンサルタントの中井雅也氏は「従来のIBMには想像力をかき立てるプラットフォームも顧客に受けるベストストーリーも無かったからだ」と指摘する。中井氏は「その両方をレッドハットが提供、IBMを活性化し、変える可能性がある」と続ける。だからIBMは340億ドル(約3兆7400億円)を投じて米レッドハットを買収した(2019年7月に買収完了)。

 IBMにプラットフォームがないわけではない。5000件超の大手顧客がメインフレームで独自のz/OSあるいはLinuxを動かしている。さらにPower Systemsの顧客が19万件、その内訳はAIXやLinuxを使う顧客が7万件前後、独自OSのIBM iの顧客が12万件。これらはハードや基本ソフトをIBMがまとめて提供する垂直プラットフォームだ。

 ここにオープンソースソフトウエアのビジネスで最初に年商10億ドルを突破したレッドハットの水平プラットフォームが加わった。レッドハット効果を見るため買収前後のプラットフォーム売上高を調べてみた。