北川賢一の乱反射
目次
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キンドリル分割後の「IBMの新しい形」、事業規模は年商540億ドルに
米IBMは2021年11月3日、売上高と従業員数で4分の1強を占めるマネージド・インフラストラクチャー・サービス(MIS)事業を別会社「キンドリル」に分割した。これに先立ち、10月初旬に開催した投資家向け説明会でIBMの経営陣はキンドリル分社後から始まる「IBMの新しい形」を明らかにした。
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オラクルとHPEによる10年超えの訴訟合戦、ついに幕引きか
コンピューター史上、最も醜い争いの1つとされる米オラクルと米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)の訴訟合戦が10年を超えた。2011年6月に当時のヒューレット・パッカード(旧HP)がオラクルを提訴して始まった係争は旧HPの企業分割によりHPEが引き継いできた。
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富士通の地域子会社が消滅、幹部社員に冬到来か
「地域に根を生やし、我々と密に話し合ってきた子会社群を富士通本社に吸収合併したのは果たして良いことなのか。地域の顧客ニーズに富士通が対応する力が弱くなり、ボディーブローのように効いてくるのではないか」。
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米IBM社長が14カ月で辞めた謎、暗黙の「CEO就任ルール」から推測
近い将来の最高経営責任者(CEO)だと期待されたジム・ホワイトハースト氏が3カ月前、就任わずか14カ月で米IBMの社長を辞した理由はいまだに不明である。同氏は米レッドハットをIBMが買収した際、レッドハットCEOからIBM社長に移っていた。
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世界のIT大手はコロナ禍でも成長、IaaS躍進の影でサーバーも復調
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックがあってもIT大手は強かった。本欄で継続してウオッチするIT大手のうち15社を選び、6セグメントに分けて売上高の推移を調べ直し、結果をまとめたグラフを見た感想である。
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世界IT大手17社の21年4~6月期決算は好調、ハードもプラス成長に
世界の企業向けIT大手17社の2021年4~6月期の四半期決算が出そろった。17社のデータセンター(サーバー、ストレージ、ネットワーク機器)、ソフトウエア、サービス、パブリッククラウドの4事業分野の合計売上高は1460億6500万ドル(約15兆9211億円)となり前年同期を15.8%上回った。
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富士通がオフショア開発に再挑戦、海外拠点の人員を大幅増員する狙い
富士通が世界8カ国にあるオフショア開発拠点、グローバル・デリバリー・センター(GDC)の人員を拡大する。ソフトウエア内製率100%の実現を目指し、テクノロジーソリューション事業の利益率向上を狙う。
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IBMの事業がレッドハット中心に生まれ変わるのは2027年
『世界で最も革新的な企業100社』の2021年版では米国企業が42社を占めたが、米IBMの名前は無かった。情報サービスの英クラリベイトが出願特許を基に分析・評価した結果である。
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富岳が「TOP500」で3連覇、11月には米国勢が首位奪還か
HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)の第57回国際会議「ISC2021」で2021年6月28日、TOP500(Linpack倍精度演算性能)が発表され、富士通と理化学研究所のHPCマシン「富岳」が3連覇を果たした。
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1番人気は「機械学習」、JISAのSI向け新技術利用動向調査
システムインテグレーション(SI)ビジネスで利用したい要素技術の第1位は「機械学習」だった。情報サービス産業協会(JISA)が2020年度末にかけて所属企業の技術者に調査したところ、回答した42社1545人のうち62%が機械学習を「利用したい」と答えた。前年度は58%だったので4ポイント増えた。
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富士通・時田社長の任期は4年か5年か、業績目標を読み解く
2022年度にテクノロジーソリューション事業の売上高3兆5000億円、営業利益率10%。この目標を達成できるかどうかで富士通17代社長の時田隆仁氏の在任期間が決まる。
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パブリッククラウドは群雄割拠、日本勢が活躍する余地はまだある
2020年までの10年間、全世界のパブリッククラウド・インフラへの支出額は年平均52%で急速に増えた。この間、企業データセンターへの支出は年平均2%増加だったため、2019年に支出額は逆転。2020年はコロナ禍の影響を受けてクラウドシフトが進み差は広がった。
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世界IT大手17社の21年1~3月期決算は回復基調、クラウド以外も成長に転じる
世界の企業向けIT大手17社の2021年1~3月期の四半期決算が出そろった。17社のデータセンター(サーバー、ストレージ、ネットワーク機器)、ソフトウエア、サービス、パブリッククラウドの4事業分野の合計売上高は1406億5300万ドル(約15兆4254億円)となり前年同期を9.7%上回った。
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国内ITサービス市場は今後数年縮小へ、企業再編の足音
「バックログ(開発の積み残し)に助けられているが、パンデミックが収束した後の数年間、国内のITサービス市場は縮小し、企業の倒産が増えることは間違いない」。GCAの池田和明マネージングディレクターはこう話す。
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国内サーバー市場が4年ぶり縮小、クラウド比率は3割超えでも世界とは大差
2020年の国内サーバー市場の売上高は前年比4.1%減の4943億円となり4年ぶりにマイナス成長を記録した。実は2020年は富士通の「富岳」などスーパーコンピューター3件の“非日常的”な売り上げが520億円もあり、それらを除くと4423億円で14.2%減と2桁の減少になる。
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目指す先はアクセンチュア、富士通が主力工場を総務に移管する理由
富士通は2021年4月1日付で、ハードウエア全盛時に活躍した沼津工場(メインフレームとソフトウエア)、長野工場(ストレージ)、小山工場(通信ネットワーク)の3拠点を本社の総務部門へ移管した。3拠点は従来、ハードやソフトの開発製造を担当するシステムプラットフォームビジネス部門に属していた。
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ヒューレット・パッカードの20年は長く奇妙な旅、M&Aの末にインフラ回帰
シリコンバレーを代表する優良企業だった旧ヒューレット・パッカードにとって、この20年は長く奇妙な旅だった。過去の4人の最高経営責任者(CEO)が同社をリフォームあるいは取り壊してきたからだ。
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クラウド3強の売上高が12兆円を突破、営業利益を公表しないのはマイクロソフトだけ
米アマゾン・ドット・コム、米マイクロソフト、米アルファベット(グーグル親会社)、クラウドビッグ3の2020年クラウド売上実績を合算すると過去最高の12兆6183億円(1ドル=107円換算)となった。前年同期より33.0%も成長した。
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富士通が顧客対応の幹部ポストを4割減、後任は社内公募に
富士通は2021年4月1日付で本体とグループ企業における顧客対応の幹部ポストを約4割減らす。富士通グループ企業のある役員は「ポストを奪い合うサバイバルゲームが始まっている。“いるだけ”の幹部が多すぎたのかもしれないが今回の人事は凄すぎる」と驚きを隠さない。
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世界IT大手17社の20年10~12月期の決算はクラウドのみ成長、グーグルは巨額損失
世界の企業向けIT大手17社の2020年10~12月の四半期業績が出そろった。17社のデータセンター(サーバー、ストレージ、ネットワーク機器)、ソフトウエア、サービス、パブリッククラウドの4事業分野の合計売上高は1386億5000万ドル(約14兆4640億円)となり前年同期を5.4%上回った。