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 GAFAに取って代わる次世代の覇者はどこか――。そんなことを考えるべき時期になったのかもしれない。

 米司法省が2020年10月20日に、反トラスト法(独占禁止法)違反でGAFAの一角である米グーグルを提訴した。検索サービスやインターネット広告での市場支配力を行使して、競合企業を不当に締め出しているとの判断から提訴に踏み切った。

 訴訟の行方は全く予断を許さないが、長丁場の戦いになるのは確実だ。米フェイスブックに対しても、米連邦取引委員会(FTC)が反トラスト法違反の観点から調査を続けており、今後GAFA各社が次々と訴訟に巻き込まれる可能性もある。日本や欧州連合(EU)などの独禁当局もGAFAに対する監視を強化しており、GAFAへの風当たりは米国だけでなくグローバルで強まりつつある。

 今回の提訴が意味するのは、GAFAの市場支配が「最終段階」に達したということだろう。訴訟の行方のいかんにかかわらず、GAFA各社がこれ以上、IT市場での支配力を強めることはないはずだ。もう少し言えば、IT業界におけるGAFAの覇権の「終わりの始まり」と捉えることもできる。

 単に、訴訟を抱え込んだり、世界の独禁当局の監視の目が厳しくなったりしたためではない。それくらい巨大な企業になったため、革新的なサービスで市場をリードする力が減衰するのは避けられないからだ。それを補うためか、GAFA各社はスタートアップ企業などのM&A(合併・買収)を繰り返してきたが、独禁当局がそうした「青田買い」も問題視するようになってきたため、それも難しくなるはずだ。

 だからこそ冒頭で書いたように、「次なる覇者」の台頭がこれから始まるだろう。前例がある。およそ20年周期で起こった歴史的事実だ。かつてIT業界の覇者であった米IBMは1982年まで10年以上にわたって、司法省による反トラスト法訴訟に苦しんだ。そのIBMから覇権を奪った米マイクロソフトは1981年に法人化している。マイクロソフトも1998年に司法省から訴訟を起こされ、決着に6年を要した。ちなみにグーグルの設立は1998年だ。