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スタート以来、日経クロステックの名物コラムとなった「テクノ大喜利、ITの陣」。今回はその第13回だ。毎回、複数の識者に共通のお題(質問)を投げかけ、識者にはそれに答える形で論陣を張ってもらう。お題は日本企業のIT利活用の問題点やIT業界の構造問題、そして世間の耳目を集めたIT絡みの事件などだ。
第13回のお題は「人月商売のITベンダーで働く技術者に告ぐ」。特に下請けで働く技術者に焦点を当てて、識者に今後のキャリア開発の道筋を示してもらった。最初に登場するのは、製造現場のシステム開発などを手掛けた後にCIO(最高情報責任者)を務めた寺嶋一郎氏だ。寺嶋氏は下請け技術者の劣悪な職場環境を小林多喜二の小説『蟹工船』の世界に例えた上で、一刻も早く脱出する必要性を説く。(編集部)
寺嶋 一郎(てらじま いちろう)
TERRANET代表
TERRANET代表

【質問1】人月商売ベンダーの技術者の現状をどう見る
【回答】人月商売ベンダーの技術者が今乗っているのは「現代の蟹工船」だ
【質問2】人月商売に甘んじて大丈夫か、将来のリスクは?
【回答】人月商売に甘んじて大丈夫のはずがない。乗った船はまさに沈みゆく船なのだ
【質問3】多重下請けから脱しキャリアを開くのに必要なこと
【回答】 ITの勉強は必須だが、何のための仕事なのかをよくよく考えてみよう