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 スタート以来、日経クロステックの名物コラムとなった「テクノ大喜利、ITの陣」。今回はその第20回だ。毎回、複数の識者に共通のお題(質問)を投げかけ、識者にはそれに答える形で論陣を張ってもらう。お題は日本企業のIT利活用の問題点やIT業界の構造問題、そして世間の耳目を集めたIT絡みの事件などだ。

 第20回のお題は「日本の産業政策にもの申す、ダメIT業界をどうするか」。お題に答える識者の2番手に登場するのは、ITベンダーとユーザー企業双方の役員を歴任した有賀貞一氏だ。1982年に発覚したIBM産業スパイ事件の決着に伴う国の政策が今の日本のIT業界の惨状の契機となったとする有賀氏だが、「もはやIT業界の近代化など考えなくてよい」とする。その真意とは?(編集部)

有賀 貞一(あるが ていいち)
AITコンサルティング 代表取締役
有賀 貞一(あるが ていいち) 1970年に野村コンピュータシステム(現・野村総合研究所)入社、ニューヨーク駐在事務所長などを経て、1994年に常務取締役。1997年にCSK(現SCSK)入社、専務取締役に就任。金融システム事業本部長など歴任し、2005年にCSKホールディングス代表取締役。2008年にミスミグループ本社代表取締役副社長。2011年にAITコンサルティングを設立し代表取締役に就任。現在、中央電力やアイリッジの取締役などを兼務。
【質問1】なぜ日本はIT産業の育成に失敗したのか
【回答】「互換機OSでハードウエアを作り続ける」、三十数年前の政策決定が間違いの元凶
【質問2】多重下請け構造のIT業界を近代化するには?
【回答】 IT業界に自浄作用を期待することはできないし、期待しないほうがよい
【質問3】ITベンチャーの起業を促し育成するには何が必要?
【回答】新型コロナ禍によるVCの変容は強いベンチャー企業を生み出すための必要悪