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 スタート以来、日経 xTECHの名物コラムとなった「テクノ大喜利、ITの陣」。今回はその第4回だ。毎回、複数の識者に共通のお題(質問)を投げかけ、識者にはそれに答える形で論陣を張ってもらう。お題は日本企業のIT利活用の問題点やIT業界の構造問題、そして世間の耳目を集めたIT絡みの事件などだ。

 第4回のお題は「デジタルの実験(PoC)ばかりでイノベーションを起こせない訳は?」。今回は新たに大喜利メンバーになった4人の識者に答えてもらう。二番手は調査・コンサルティング会社のアイ・ティ・アール(ITR)でアナリストを務める甲元宏明氏。「IT活用をコンサルティングしている私としては、企業に成功してほしいと心から願う」とソフトに書き出すも、内容は辛辣だ。(編集部)

甲元 宏明(こうもと ひろあき)
アイ・ティ・アール プリンシパル・アナリスト
甲元 宏明(こうもと ひろあき) 三菱マテリアルでサプライチェーン改革、システム開発、ネットワーク再構築、グループ全体のIT戦略立案を主導。欧州企業との合弁事業ではグローバルIT責任者としてIT戦略立案・ERP展開を実施。2007年よりITRでクラウド、ネットワーク、ITアーキテクチャー、アジャイル開発/DevOps、開発言語/フレームワーク、BPM/EAI/EDI、OSSなどを担当し、ソリューション選定、再構築、導入などのプロジェクトを数多く手掛ける。
【質問1】今のデジタルブーム、DXブームをどう見ているか
【回答】成功は困難、かつてのBPRブームと同じ経過をたどる
【質問2】なぜPoCは何の成果も出せずに終わるケースが多いのか
【回答】 DX担当者はPoCに自分の会社人生を懸けているわけではない
【質問3】変われない日本、変われない企業に処方箋はあるのか
【回答】ほとんどの日本企業は今後も変わらないし、処方箋もない