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 スタート以来、日経 xTECHの名物コラムとなった「テクノ大喜利、ITの陣」。今回はその第5回だ。毎回、複数の識者に共通のお題(質問)を投げかけ、識者にはそれに答える形で論陣を張ってもらう。お題は日本企業のIT利活用の問題点やIT業界の構造問題、そして世間の耳目を集めたIT絡みの事件などだ。

 第5回のお題は「なぜ日本のIT産業は没落したのか」。2番手に回答する識者は、土木設計の技術者として従事した後、IT担当に転じて長くCIO(最高情報責任者)を務めた木内里美氏だ。英ダイソンの掃除機を模倣した日本製品を買った話から説き起こし、日本のIT産業の問題の本質に斬り込む。(編集部)

木内 里美(きうち さとみ)
SANTA 会長
木内 里美(きうち さとみ) 1969年に大成建設入社。土木設計部で海洋設計に従事した後、土木設計部システム技術室で部門LANの構築に携わり、1995年に土木情報技術部部長。2001年に情報企画部長、2001年に社長室情報企画部長、2005年に理事 情報企画部長 兼 大成情報システム代表取締役社長。2008年に大成ロテック常勤監査役。2012年にオランを設立し代表取締役に就任。2017年にSANTAを設立し会長に就任。2019年から高知県北川村政策参与。
【質問1】なぜメインフレーム全盛期に日本のIT産業は世界と戦えたのか
【回答】後発の日本の改良技術は目覚ましく、国を挙げて開発にまい進したから
【質問2】日本でマイクロソフトやSAP、GAFAが生まれない理由は何か
【回答】ソフトウエアは構想力やデザインがしっかりしていないと世界で戦えない
【質問3】人月商売が主たる事業となったITベンダーに未来はあるか
【回答】プログラマーを職種の最下位に置いているようでは未来なし