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スタート以来、日経 xTECHの名物コラムとなった「テクノ大喜利、ITの陣」。今回はその第6回だ。毎回、複数の識者に共通のお題(質問)を投げかけ、識者にはそれに答える形で論陣を張ってもらう。お題は日本企業のIT利活用の問題点やIT業界の構造問題、そして世間の耳目を集めたIT絡みの事件などだ。
第6回のお題は「働かせ方改革と皮肉られる日本の働き方改革の行方」。答える識者のラストバッターは調査・コンサルティング会社のアイ・ティ・アール(ITR)でアナリストを務める甲元宏明氏。今の働き方改革ブームは過剰労働への批判に対する回避策にすぎず、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は「2010年代の表計算マクロ」でしかないとバッサリ斬り捨てた。(編集部)
甲元 宏明(こうもと ひろあき)
アイ・ティ・アール プリンシパル・アナリスト
アイ・ティ・アール プリンシパル・アナリスト

【質問1】企業や役所の働き方改革ブームをどう見るか
【回答】過剰労働への批判を回避するための労働時間の上限規制にすぎない
【質問2】RPAやテレビ会議などデジタル活用の問題点は?
【回答】 RPAは「2010年代の表計算マクロ」、導入するだけでは働き方改革は無理
【質問3】真の生産性向上や創造的な仕事を実現する策はあるか
【回答】人をリソースとして見るな、従業員が生きがいを持って働ける施策を考えよ