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 技術者が不満を持つECサイトの画面や機能は何か。日経 xTECHでは「Amazon.co.jp(アマゾン)」「Yahoo!ショッピング」「楽天市場」の3大ECサイトについて、「3大ECサイト利用実態調査」を実施した。その結果を見てみよう。

 アンケートでは、メインに使っているECサイトの不満点を挙げてもらった。その結果、第1位は「欲しくない商品を薦められる」(37.4%)だった。回答者254人中95人が不満を感じていると答えた。ECサイトにはお薦めの商品を掲示する機能が備わっている。利用者に購入を提案する商品が、利用者の欲しい商品と一致していないことがうかがえる。

 第2位は「商品に対する評価が信頼できない」(33.1%)、第3位は「商品を比較しにくい」(22.0%)だった。

メインに利用するEC サイトの不満点
メインに利用するEC サイトの不満点
(1人当たり最大3つ選択してもらった)
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 富士通サービステクノロジー本部アプリ技術コンサルティング統括部の松井和貴UXコンサルタントは、「ECサイトの検索エンジンやレコメンドエンジンによって、利用者が想定した商品が表示されなければガッカリ体験につながってしまう。このような体験は利用者の印象に残りやすい」と説明する。

 また、検索操作は利用者が意図的に行うものだが、レコメンドエンジンによる商品表示は利用者側で制御できない。利用者が欲しくない商品を無理やりに薦められているような感情を抱いてしまい不満につながりやすいと言える。

 アンケートの自由記入欄には、レコメンド機能に対する不満や要望のコメントが多く寄せられた。

一度検索すると、購入後も他の商品をしつこく薦めるのはやめてほしい。(その他、60代以上)
売れている商品・レビューの高評価など、商品および販売店の信頼度に応じてお薦めの商品を表示してほしい。(40代、IT系)
プレゼントなどの通常の消費行動と違う商品を購入した際、次回以降それら商品を薦めない機能が欲しい。(40代、IT系)