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AIやIoTのデータ連携基盤を構築

 それでは当社はビッグデータ、IoT、AIをいかにDXの実装につなげてきたか。次にこれをご説明しましょう。下の図は当社のニュー・クラウド・システム「雲の宇宙船」の簡単な全体図です。雲、すなわちクラウドの宇宙船に乗って全く新しい世界に行こうという意味を込めて名付けました。

「雲の宇宙船」の全体図
「雲の宇宙船」の全体図
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 図の左側は様々な事業会社のデバイスから様々な通信規格で送り出されるビッグデータを示しています。モバイル化、およびセンサーなどによる自動化を可能な限り志向しています。人間の現場業務は基本的に全てスマホで完結させます。こうすれば他のデバイスでも運用しやすくなります。

 真ん中にある「ニチガスストリーム」はデータの収集統合基盤で、ビッグデータの規格を統一し、直接的または間接的にAIと連携します。それぞれの事業者のデータをセキュアに管理するため、「X-Road」と呼ぶ情報連携システムやブロックチェーンの暗号化技術を使っています。X-Roadは北欧エストニアの電子政府に採用されたオープンソースソフトウエアです。図の右側に位置する「データ・道の駅」は様々な利用者のデータを共同運用するシェアリングエコノミーの実行基盤です。

 それぞれの構造をもう少し詳しく解説しましょう。まずニチガスストリームについて。

 データをその属性に応じて、どういう通信技術で構成するかは、IoTの極めて重要なポイントです。Sigfox、LTE、5Gなど、規格ごとに通信距離や通信速度、消費電力、同時に接続する数、レイテンシー、周波数帯に大きな違いがあることはご存じの通りです。

 データの属性に応じて静的解析と動的解析を使い分ける必要があるでしょう。センサーやデバイスから双方向の連携が必要か片方向でよいのか。常時接続か否かなど、様々な検討事項があります。

 当社はIoT通信技術のトッププレーヤーであるソラコムと協業し、データ通信コストを最小限に抑える技術を開発しました。SIMの状態やデータ通信量を監視し、SIMごとにデータ通信速度を変更したりデータ通信を休止・再開したりできます。異なるデータのフォーマットを世界標準に統一するなど、世界100カ国の通信キャリアとの連携も視野に構成しています。