
売上高が5000億円を突破した野村総合研究所、利益率が5割を超えたオービック、営業利益を5割以上増やした電通国際情報サービス̶̶。ITサービス大手30社が提出した有価証券報告書から各社の売上高と営業利益、給与、役員報酬を分析すると、成長の原動力や業界全体の新たな課題が見えてきた。
さらに楽天やLINEなどネット企業の時価総額上位10社、携帯通信大手3社の売上高や営業利益、平均給与などを比較分析したところ、ITサービス業界との様々な「違い」が浮き彫りになった。
売上高が5000億円を突破した野村総合研究所、利益率が5割を超えたオービック、営業利益を5割以上増やした電通国際情報サービス̶̶。ITサービス大手30社が提出した有価証券報告書から各社の売上高と営業利益、給与、役員報酬を分析すると、成長の原動力や業界全体の新たな課題が見えてきた。
さらに楽天やLINEなどネット企業の時価総額上位10社、携帯通信大手3社の売上高や営業利益、平均給与などを比較分析したところ、ITサービス業界との様々な「違い」が浮き彫りになった。
国内ITサービス企業の収益力(営業利益率)ランキングや成長性(営業利益の伸び)ランキングを基に、好業績の企業3社に着目し、高利益率の秘訣を聞いた。
インターネットを起点にビジネスを展開するネット企業の業績も集計した。楽天、ヤフー、サイバーエージェント、LINEの売上高4強がサービス開発でしのぎを削る。カカクコム、エムスリー、ZOZOは独自のサービス戦略で高い利益率を維持した。
特集の第4回はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯大手3社について、2018年度(2019年3月期)の有価証券報告書を基に売上高や収益力、従業員の給与や取締役報酬などの項目を分析した。また参考値としてソフトバンクグループのデータも掲載する。
学生やITエンジニアが就職・転職先を決めるうえで、給与は重要な指標だ。ITサービス企業30社の平均給与を調べた結果、前年度より増えたのは6割弱。好業績が必ずしも給与増につながっていない現状が明らかになった。
30社の売上高営業利益率や営業利益の伸び率をランキングにした。伸びた企業に共通するのは、自らを変化し、トレンドをうまくとらえられたことだ。オービック、トレンドマイクロ、ネットワンシステムズ、ISIDなど好調の秘密を明らかにする。
売上高ランキング上位30社を見ると、NTTデータを筆頭に9割の企業が増収だった。デジタル変革や働き方改革などに伴う、ユーザー企業の積極的なIT投資の恩恵を受けた格好だ。ただしIT投資のピークが過ぎた兆候もあり、2019年度は各社の真価が問われそうだ。