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 投資用マンションの販売を手掛けるプロパティエージェント(東京・新宿)は、不動産売買の際に必要になる重要事項説明(重説)をテレビ電話やテレビ会議システムなどのITを活用して実施する「IT重説」に積極的に取り組んでいる。国土交通省が2019年10月から実施している個人を含む売買取引におけるIT重説の社会実験に対応するためだ。

 宅地建物取引業法(宅建業法)では、「対面」による重説の実施を義務付けている。国交省は規制緩和の一環として、IT重説も「対面」と同様に取り扱う検討を進めてきた。既に賃貸住宅の契約に関しては、17年10月からIT重説を「対面」とする運用を始めた。売買取引についても同様に扱うかを判断するため、19年10月から1年間かけて社会実験を実施している。

 宅建業法では、宅地建物取引士(宅建士)が重説を行うと規定している。このため、プロパティエージェントでは宅建士と営業担当者が顧客の元を訪ね、前者が重説を実施して、後者が契約書やローンの申請書などを作成する。IT重説を導入すれば、宅建士は出向く必要がなくなるので、業務時間の削減につながる。また、首都圏以外に住む顧客の場合、出張が不要になるので、交通費の削減も期待できる。同社では、月3件の遠方案件があるとして年間で100万~150万円の削減効果があると試算する。顧客にとっては、宅建士とのスケジュール調整が容易になり、顧客都合の直前の時間変更にも宅建士が対応しやすくなるといったメリットがある。

 同社は、国交省の社会実験を機にIT重説に対応する体制を整えた。利用するのはマイクロソフトの対話ソフト「Teams(チームス)」だ。ビデオ会議の機能を活用する。チームスを採用する理由の1つが、社会実験で国交省が求めている機能を備えていることだ。顧客と宅建士の双方が画面上に表示できるワイプ機能や録画機能などである。顧客側のデバイスを限定しない点も魅力だ。パソコンやタブレットならウェブブラウザ経由でチームスを利用でき、スマートフォンならチームスのアプリがある。

プロパティエージェントが実施しているIT重説のイメージ。写真右の宅地建物取引士がマイクロソフトの「チームス」を使って顧客に重説を実施する。画面には、顧客と宅建士自身がワイプ機能で表示されている。説明の内容を録画する機能もある(写真:プロパティエージェント)
プロパティエージェントが実施しているIT重説のイメージ。写真右の宅地建物取引士がマイクロソフトの「チームス」を使って顧客に重説を実施する。画面には、顧客と宅建士自身がワイプ機能で表示されている。説明の内容を録画する機能もある(写真:プロパティエージェント)
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