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 みずほ銀行は2020年3月23日から、住宅ローンの事前診断にAI(人工知能)を用いたサービスを開始した。サービス名称は「みずほ AI事前診断」。利用者が専用サイトで個人情報や勤務先の情報などを入力すると、AIが「正式審査通過率80~100%」というように住宅ローンの借り入れの可能性を診断する。

みずほ銀行が始めた「みずほ AI事前診断」の画面イメージ(資料:みずほ銀行)
みずほ銀行が始めた「みずほ AI事前診断」の画面イメージ(資料:みずほ銀行)
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 同行では、これまでも住宅ローンの契約を来店不要で完結できるサービス「ネット住宅ローン」を提供していたが、ネット住宅ローンでの事前診断は行員の判断など「人の手を介した診断」となるため、回答まで数日かかることもあったという。みずほ AI事前診断では、業務プロセスの一部をAIを用いた機械学習モデルによるシミュレーションに置き換えたことで、診断にかかる所要時間を最短1分間にまで短縮した。

 みずほ AI事前診断は、同行の専用サイトで利用できる。利用者が年齢や家族構成など利用者本人に関する情報、借入希望額、借入期間、新築マンションの購入や借り換えなど借り入れた資金の使途のほか、勤務先の業種区分や勤続年数、年収などの情報を入力するとAIによる事前診断を受けられる。

 AIによる事前診断には機械学習を利用する。同行のこれまでの住宅ローンの診断実績、融資の実績をAIに学習させ、そこから導き出した診断モデルに利用者が入力したデータを当てはめて借り入れの可否を事前診断する。同行に口座を持たない利用者でも、24時間365日利用できる。同行によると、勤務先の情報は会社名を入力するのではなく業種区分を選択する方式とし、年収も自身で入力するなど、事前診断を受けやすいよう配慮しているという。

 ただしAI事前診断は、あくまでも希望の借入額の審査が下りるかどうか、その可能性を診断するサービスだ。希望額の借り入れができる可能性が高いと診断されても、融資が約束されるわけではない。実際に借り入れができるかどうかの判断は、正式な審査を待たなくてはならない。正式な審査を受けるには、住民票や年収の証明書など、従来通り正式な審査が必要になる。

 同行では今後、AI事前診断の審査モデルの精度向上に取り組む。実際に事前審査に活用しながら精度の検証とブラッシュアップを図り、より適正な事前診断サービスの確立を目指す。