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 東急リバブルは、住宅購入希望者の条件に合った物件をAI(人工知能)が診断して提示する「AI相性診断」機能を2020年3月下旬に導入した。住宅購入希望者が同社のホームページで希望条件を入力すると、掲載中の2万件以上の販売物件と希望条件をAIが照合して適合率を算出。「相性」をパーセンテージで示し、高い順に物件を表示する。

「AI相性診断」機能は、物件との相性度をパーセンテージで表示する(資料:東急リバブル)
「AI相性診断」機能は、物件との相性度をパーセンテージで表示する(資料:東急リバブル)
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 東急リバブルの無料会員サービス「Myリバブル」の会員向けに提供する。一般的な物件検索の機能では、入力した希望条件に合致した物件しか表示されないが、AI相性診断では「一部の条件は希望と合わないが、その他の点は気に入ってもらえそう」といった物件もAIが探し出す。例えば、「渋谷駅から徒歩10分以内で3LDK、価格は6000万~7000万円」という条件の顧客に対し、「隣の原宿駅になるが、希望に近い物件がある」と紹介できるようになるという。

 当面は、売買物件のみとなるが、今後、賃貸物件にも拡大するほか、売買物件と賃貸物件を横断的に照合する機能も検討。賃貸物件を探している顧客に、賃料相当額で購入可能でかつ希望条件に適合する売買物件を紹介するなどサービスを拡充していく。

 AI相性診断機能は、AIを活用したデジタルコンテンツの制作などを手がけるチームラボ(東京・千代田)と共同開発した。利用者がホームページ上で中古マンションや新築マンション、中古戸建てや新築戸建てなど「購入希望の物件の種別」、「居住予定の人数」、「予算」のほか、利便性や眺望、築年数など「特に重視すること」といった7項目を入力すると、AIが物件との相性を分析・診断する。

住宅購入希望者が最初に入力するのは7項目。診断結果ページに表示される追加質問に回答していくことで相性の診断精度がさらに高まる(資料:東急リバブル)
住宅購入希望者が最初に入力するのは7項目。診断結果ページに表示される追加質問に回答していくことで相性の診断精度がさらに高まる(資料:東急リバブル)
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 分析・診断には、チームラボが独自に開発したスコアリングエンジンを活用する。東急リバブルが蓄積してきた不動産購入者の傾向分析データ、会員数10万人以上となるMyリバブル会員のホームページ上での行動履歴と物件選びの傾向分析データ、常時2万件を超える販売物件データ、利用者の診断内容を基に、各物件との相性度をスコアリングした。

 また、相性度が表示された診断結果ページには、「リフォームされているなら新築じゃなくてもいい?」、「駅から少し遠くても広い物件がいい?」といった追加質問も表示される。これらの質問に回答していくことで、相性度の精度がさらに高まるという。東急リバブルによれば、新着物件の追加や成約による削除、販売価格の変更など情報が頻繁に更新される物件情報をAIがリアルタイムに分析し、相性度の高い物件を表示できるのも特徴の1つだ。

 東急リバブルでは、今後はさらに、診断項目を増やすことで、AIの精度をより高めていく。あわせて、同社が蓄積してきた賃貸や物件販売のビッグデータを分析し、ホームページ上だけでなく、実際の営業活動にも活用していく。