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 建物解体工事のマッチングサイトを運営するクラッソーネ(名古屋市)は、工事会社の倒産や事故などを保証するサービスを無料で提供する。発注者が抱える解体にまつわる不安を解消し、空き家の解体などの潜在ニーズを掘り起こす狙いだ。

 保証サービスの名称は「くらそうね安心保証パック」。同社が運営するマッチングサイト「くらそうね」で解体工事を契約した案件を対象に、保証を提供する。サービスは、着手金保証と完工保証、第三者賠償責任保険から成る。

解体工事のマッチングサイト「くらそうね」では、「くらそうね安心保証パック」を提供している(資料:クラッソーネ)
解体工事のマッチングサイト「くらそうね」では、「くらそうね安心保証パック」を提供している(資料:クラッソーネ)
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安心保証パックでは、着手金保証、完工保証、第三者賠償責任保険を提供する(資料:クラッソーネ)
安心保証パックでは、着手金保証、完工保証、第三者賠償責任保険を提供する(資料:クラッソーネ)
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 解体工事は契約段階で、料金全体の1割程度の着手金を支払うケースが多い。しかし、着手金を支払った後に工事会社が倒産するとトラブルになる。そこで新サービスを使い、着手金をクラッソーネがサービス利用者に返還する。また、代わりに解体を引き受ける工事会社と「くらそうね」経由で契約を改めて締結し、工事代金が増額になった場合はクラッソーネが差額を補填する。保証金額の上限は、着手金保証と完工保証を合わせて200万円。

 第三者賠償責任保険は、解体工事中に隣家の塀を壊してしまうなどの事故が発生した場合に、クラッソーネが補修費などを保険金として支払うものだ。限度額は5000万円。工事会社が別途、第三者賠償責任保険に加入していれば、合算額が限度額になる。いずれのサービスも、クラッソーネが複数の保険会社と契約する形でサービス利用者に提供する。

 クラッソーネは登録工事会社を審査する段階で、建設業許可や解体工事業登録の有無、与信、風評などをネットで確認している。こうしたスクリーニングをしたうえで工事会社をサイトに登録しており、その数は20年9月末時点で1200社に及ぶ。「今後、新型コロナウイルスの影響で、中小の工事会社の中には経営が厳しくなるところが出てくると考えられる。発注者をケアするため、無料保証を導入した」と、同社取締役の堀口晃司COO(最高執行責任者)は説明する。

 さらにクラッソーネは、解体工事にまつわる困りごとを解決する支援サービスを充実させている。不用品の処理や土地売却の支援、外構工事、税理士などの士業相談サポートだ。エリア限定のサービスもあり、今後サービスの充実を図るという。解体専用のローンを金融機関と協業して提供することも検討しており、20年10月中の提供開始を目指している。

 「発注者が解体を先送りする理由の1つに、いろいろなところに相談しないと解体に伴う問題を解決できないことが挙げられる。クラッソーネがワンストップで相談を受けることで、発注者が解体に一歩踏み出してもらえるようにしたい」と、同社代表取締役の川口哲平CEO(最高経営責任者)は語る。

クラッソーネは解体工事にまつわる困りごとを解消するサービスとして、不用品処理や解体専用ローン、土地売却の支援、外構工事、税理士などの士業相談サポートも提供(資料:クラッソーネ)
クラッソーネは解体工事にまつわる困りごとを解消するサービスとして、不用品処理や解体専用ローン、土地売却の支援、外構工事、税理士などの士業相談サポートも提供(資料:クラッソーネ)
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