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本記事は、日経NETWORKの過去記事を再掲載したものです。

 これからのエンジニアは、英語で自らを発信していくことが大事です。自ら発信し、異なる背景や知見を持った海外の技術者と意見を戦わせることで、視野や発想が広がります。そのために必要な英語力を身に付けましょう。

 英語という言葉の本質なのか、それともアメリカを中心とした文化のためかわかりませんが、英語ではネガティブなもの言いを避け、できるだけポジティブな表現に置き換えて表現する場合が非常に多いです。その典型に「That’s a very good question !」があります。

 アメリカ人に何か質問したときによく聞く応答ですが、多くの場合「知らない」とか「わからない」に近い意味で使われます。わからない質問に対してストレートに「わかりません」と言ってしまうと、そこで会話が終わってしまいます。そこを「それはよい質問だね(あとで調べておこう)」のようにポジティブな表現に置き換えるのです。

 少し大げさかもしれませんが、このようなポジティブな表現で会話を引き出すことが、アメリカという国から新しい発想の技術やビジネスモデルが生み出され続けている一つの要因ではないかとさえ感じています。我々日本人も思い切ってポジティブ表現を使いこなして、自由な発想を広げていけるようになりたいものです。

何かのときは保証がないBest effort

 ネットワークの世界における典型的なポジティブ表現に「Best effort」があります。直訳すると「最善の努力」。ネットワークのQoS (Quality of Service=中継品質)などを表すときに使われます。「最善の努力」などというのですからさぞや上クラスのサービスかと思いきや、【1】のように、実際は保証のない基準クラスの品質を指します。

【1】
 A “default” PHB MUST be available in a DS-compliantnode. This is the common, best-effort forwarding behavior available in existing routers as standardized in [RFC1812].(RFC2474 Definition of the Differentiated Services Field (DS Field)in the IPv4 and IPv6 Headers, 4.1 A Default PHBより引用)