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1世代スキップが難しかった以前のサポート期間

 ここでWindows 10の機能更新について、企業での運用を簡単に整理しておこう。多くの企業では、情報システム部門が業務アプリケーションの互換性などを検証し、社内利用での問題を解決してから新しい機能更新を社内に展開する。

 膨大な数のパソコンを管理し、自社開発の業務アプリケーションも多く保持する大企業では、検証/移行準備作業に機能更新がリリースされてから6カ月を要するという例も少なくない。

 年2回の機能更新を毎回適用すると、検証/移行準備作業に6カ月かかる企業では運用開始時点でさらに次の機能更新がリリースされる。情報システム部門は運用を始めたばかりの機能更新に関するヘルプデスク業務と、次の更新の検証/移行準備作業を並行して進めなければならない。Windows 10運用のために綿密な計画と継続的なリソースの確保が必要になる。過去のWindowsに比べて運用の負担が増したという企業は少なくない。

機能更新をリリースごとに適用すると、検証/移行準備作業に6カ月要する企業では運用開始時点でさらに次の機能更新がリリースされることになる
機能更新をリリースごとに適用すると、検証/移行準備作業に6カ月要する企業では運用開始時点でさらに次の機能更新がリリースされることになる
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 とはいえ、機能更新を1世代スキップして更新サイクルを年1回にすると、別の問題が生じる。2つ先の機能更新がリリースされる1年後には、サポート期間が6カ月しか残っていない。検証/移行準備作業に6カ月かかる企業だと、検証/移行準備作業は綱渡りのスケジュールとなる。移行時に問題が発生した場合、サポートが終了したOSを使い続けることになる可能性が高い。

機能更新を1世代スキップすると、検証/移行準備作業に6カ月要する企業では検証/移行準備作業の完了と移行元バージョンのサポート終了がほぼ同時になってしまう
機能更新を1世代スキップすると、検証/移行準備作業に6カ月要する企業では検証/移行準備作業の完了と移行元バージョンのサポート終了がほぼ同時になってしまう
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 リリース前から次の機能更新を利用できる「Windows 10 Insider Program」を活用して、ある程度余裕を持たせながら機能更新を1世代スキップする方法もある。ただ、Windows 10 Insider Programでは新しいビルドが定期的に公開され、機能が順次追加されていく。変わり続けるOSの検証には、スキルの高い担当者の確保が欠かせない。