電動車両と自動運転――。自動車業界のメガトレンドへの対応に各メーカーが本腰を入れる中、「先駆者」を自負するのが日産自動車だ。電気自動車(EV)の「リーフ」は累計で約43万台を販売し、シリーズハイブリッド車(HEV)の「e-POWER」も軌道に乗せた。運転支援機能では、手放し運転を可能にした「プロパイロット2.0」を2019年7月に実用化した。
だが、EVは欧州の自動車メーカーが猛烈に追い上げている。自動運転の開発はグローバルで過熱しており、“日産らしさ”を打ち出すのが難しくなってきた。そんな中で、日産は2019年10月、開発中の先進技術を報道関係者などに説明するイベントを開催。初披露した試乗車や展示から、モーター制御や快適性の追求などに活路を見出す戦略が見えてきた。