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 海外旅行などで飛行機に乗る際、必ず必要になるのが飛行機のチケットとパスポートだ。カウンターでのチェックインに始まり、出国審査や搭乗手続きなど、何度も提示しなければならない。

 そんなわずらわしさを顔認証技術によって、すべて「顔パス」でできるようにしたのが米デルタ航空だ。他にもICチップを使った荷物タグなど、最新の情報技術(IT)を駆使して顧客の利便性を高めようとしている。2020年の東京五輪をにらみ、米国から日本を訪れる利用者にその快適さを訴える考えだ。こうしたデルタ航空の技術革新を担っているのは、実は日本の顔認証技術である。その事実を確かめるため、筆者は米国に飛んだ。

 年間の旅客数が2018年に約1億700万人と世界最多を誇る米ジョージア州のアトランタ空港。1996年にアトランタ五輪が開かれるなど、米国の中心部に位置するアトランタはネバダ州ラスベガスと同様、国際会議などが数多く開かれる「コンベンション・シティー」として有名だ。米コカ・コーラや米物流大手、UPSの本拠地としても知られており、アトランタ空港はデルタ航空の巨大なハブ空港にもなっている。1日4000回近い発着枠の8割以上をデルタ航空やそのグループ会社が使っており、デルタ航空の本社は空港のすぐ隣にある。

アトランタ空港のすぐ隣にある米デルタ航空の本社(写真:関口和一、以下同)
アトランタ空港のすぐ隣にある米デルタ航空の本社(写真:関口和一、以下同)
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