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ITが競争力に直結するネットサービス企業にも情報システムの「老化」の脅威は迫っている。15年前に基幹系システムを構築したZOZOはITアーキテクチャーの刷新を急ぐ。

 ZOZOが描く、将来のITアーキテクチャーを見てみよう。ユーザーのアクセスを最初に受けるのは負荷分散のレイヤーだ。具体的には「グローバルロードバランサー」と「CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)」である。

ZOZOTOWN の将来のシステム構成
ZOZOTOWN の将来のシステム構成
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 アプリケーションはマイクロサービスで構成する。その単位は「全文検索」「マスター参照」といった粒度だ。

 アプリケーションは必要に応じて瞬時にスケールできるようにしておく。「マイクロサービスでできるだけ粒度を小さく、軽く作っておくことでスケールさせやすい。究極はサーバーレス」と岡氏は言う。

 データストアは処理の内容に最適なクラウドサービス(マネージドサービス)を選んで使う。データストアも動的にスケールさせることを目指す。例えば、参照を早くするのであれば、リードレプリカ(読み出し専用の複製)を負荷に応じて動的に構築する。

 データストアのスケールについてはマネージドサービスの機能を使う。「データをどのように分散配置して読み出し速度を高めるか、同時書き込み時のデータの一貫性をどう確保するか、などはクラウドサービス各社の腕の見せどころ。処理特性に応じて最適なデータストアを選択する」と岡氏は言う。

 このITアーキテクチャーは一度構築して終わりではなく、新しいクラウドサービスを取り入れて進化するものだ。クラウドの最新機能を常にチェックする目利き力が必要になる。

 マイクロサービスの実行環境やデータストアのサービスは、必要に応じて最適なものを選択するため、必然的に実装環境はマルチクラウドになる。1社のクラウドベンダーに捕らわれず「クラウドロックインを避ける」(岡氏)。

 マルチクラウドを実現しやすい環境が整いつつあると岡氏は言う。有力なOSS(オープンソースソフトウエア)の開発元が自社でマネージドサービスを提供し始めたからだ。検索エンジンの「Elasticsearch」やNoSQLの「MongoDB」などだ。

 これらのマネージドサービスを使いたい場合、主要なパブリッククラウドをデプロイ先に選べ、クラウドベンダーに縛られずに好きなOSSを使える。しかも同じOSSであれば、マルチクラウドでのデータ移行がしやすくなる。