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鉄則 4
レイアウトの工夫で視認性を高める

 「ドキュメントのどこに何が書いてあるのか」という分かりやすさを高めるうえで重要なのが、レイアウトである。たかがレイアウトと思わないでほしい。次の図の上下2つのドキュメントは同じ内容だが、レイアウトを変えることで分かりやすさが一変している。

視覚的な分かりやすさを高めるレイアウトの工夫
視覚的な分かりやすさを高めるレイアウトの工夫
レイアウトの仕方で、ドキュメントの読みやすさが大きく変わる。ドキュメントを仕上げる段階で、できる限り工夫して読みやすさを高めたい
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 レイアウトの効果は、意味的なブロック(文章や箇条書きの固まり)を視覚的に認識しやすくなること。そこには4つの大きなポイントがある。

 1つ目は、項目名や見出しといった、意味的なブロックを代表する要素を目立たせることだ。具体的には、文字を大きくしたり、太字にしたり、記号を付けたりするといった方法がある。その際に気を付けたいのは、「同レベルの要素には同じスタイル(フォントの種類や大きさ、文字装飾の仕方)を適用すること。特定の項目だけ目立たせたいからといって下線を引くなどスタイルを変えると、他の要素との関係を直感的に判別できなくなる」(大手ITベンダーでデザインを担当するK氏)。

 文字のスタイルによって目立たせられるのは、項目名や見出しのような短い言葉だけである。文章全体を太字にしたりすると、目立ちすぎるし、読みにくくなる。そこで必要なのが、「文章や箇条書きに項目名や見出しを付けること」(K氏)である。これが2つ目のポイントだ。図の上①~③の要素に項目名はないが、図の下では項目名を付け加えた。短い文章であっても、項目名を付けることで分かりやすくなる。

余白でブロックを浮かび上がらせる

 3つ目は余白の利用だ。「余白は意味的なブロックの境界を表す。大胆に余白を取ることで、どこからどこまでが1つの意味的なブロックであるかを認識しやすくなる」(大手SIerのI氏)。図の下では、「1.要件管理」「2.進捗管理」「3.リスク管理」という3つのブロックの間で、余白を取っている。余白を取ることで、それだけ項目名が目立ち、ブロックを浮かび上がらせている。

 4つ目は、項目の意味的な階層構造を考えて、インデントを下げることだ。図の下では、「1.要件管理」のブロックにおいて、「①基本設計」「②詳細設計」「③要件変更」のインデントをそろえて下げている。「3.リスク管理」のブロック内でも同様である。インデントは横方向の余白であり、①~③という要素の項目名を目立たせて、下位階層のブロックを認識しやすくする効果がある。