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鉄則 5
無駄取りと切れ目でリズムを整える

 最後の仕上げとして、文章の表現を工夫することでリズムを整える方法を示す。表現の仕方がまずいとどれだけリズムが悪くなるのか、一例をお見せしよう。

規定時間外受注をすることができないという問題

 単純な意味であるにもかかわらず、すんなりとは頭に入ってきにくいだろう。最大の原因は、漢字とひらがながそれぞれ連続して並んでいることにある。漢字、ひらがな、カタカナが羅列すると、どこで意味が切れるのかが一目では判別しにくい。これが、分かりにくさにつながる。そこで重要なのが、ひらがなの羅列の無駄を取り、漢字の羅列に切れ目を入れることである。

文章のリズムを整えるためのポイント
文章のリズムを整えるためのポイント
ひらがなばかり、漢字ばかりが続くと、文章が読みづらくなるので続けない。また読点( 、)と句点(。)によって長い文を刻むことも、分かりやすさにつながる
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 例えば、「~することができる」は「~できる」に縮められる。「~という…」については、取り除ける場合が多い。「規定時間外受注」は、「規定時間外に受注」のようにひらがなを差し込むことで分かりやすくなる。

 こうした修正によって、先の言葉は次のようになる。

規定時間外に受注できない問題

 見比べると、分かりやすさが飛躍的に高まったことが分かるだろう。

 漢字の羅列は目に付きやすいが、ひらがなの羅列は放置されることが珍しくない。しかしひらがなの羅列は、図の左にあるように機械的に縮められるうえに、分かりやすさを高める効果が大きい。ぜひ文章を推敲(すいこう)するときに実践してほしい。

理解しやすい長さに文を刻む

 文章の分かりやすさを高めるには、句読点を使って文を理解しやすい長さに刻むことも重要だ。まずは、次の文を見てほしい。

昨年、本社を含む主要拠点間のネットワークを100Mビット/秒に増強したが、店舗と主要拠点間のネットワークは店長の判断に任せているために64Kビット/秒の低速ネットワークで結んでいる店舗もあり、新しい顧客管理システムの利用が進まない可能性がある。

 複雑な内容ではないが、1つの文が長々と続いているために、分かりにくくなっている。そこで句読点を使って、文を刻んでみよう。

昨年、本社を含む主要拠点間のネットワークを100Mビット/秒に増強した。しかし、店舗と主要拠点間のネットワークは店長の判断に任せている。そのため、64Kビット/秒の低速ネットワークで結んでいる店舗も存在する。このことによって、新しい顧客管理システムの利用が進まない可能性がある。

 句読点によって文を刻むことが、分かりやすさを高める。あくまで目安だが、1つの文に複数の述語が含まれないようにするといいだろう。