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 紙類、プラスチック包装、生ごみ、紙おむつ――。ごみ収集車が集めてきたごみ袋を開け、中身を1つひとつ仕分けて重さを量る。廃棄物処理施設の整備方針などの策定に当たって必要な、ごみの組成調査だ。

 「僕の所だけハエが大量に集まってきたのでなぜかと思ったら、ごみ袋の中からどろどろになった“もつ”のようなものが出てきた」。八千代エンジニヤリングで廃棄物関係の業務を担当する環境施設部の米田将基氏は、苦笑いしながら自身の体験をこう語る。

八千代エンジニヤリング環境施設部の米田将基氏。1985年鹿児島県生まれ。2010年3月に福岡大学大学院工学研究科資源循環・環境工学専攻を修了し、同年4月に八千代エンジニヤリング入社。一貫して廃棄物関係の業務に携わる。13年から九州エリアを担当。19年に技術士(衛生工学部門)を取得(写真:日経コンストラクション)
八千代エンジニヤリング環境施設部の米田将基氏。1985年鹿児島県生まれ。2010年3月に福岡大学大学院工学研究科資源循環・環境工学専攻を修了し、同年4月に八千代エンジニヤリング入社。一貫して廃棄物関係の業務に携わる。13年から九州エリアを担当。19年に技術士(衛生工学部門)を取得(写真:日経コンストラクション)
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 大手建設コンサルタント会社は通常、こうした作業を調査会社に外注し、社員はデータの分析や取りまとめだけを手掛けることが多い。しかし、米田氏は自ら希望して調査会社の人たちの中に入り、作業に参加した。

 「自分で手を動かしてデータを集める経験は欠かせない」と米田氏は強調する。作業の実体験は、データの持つ意味を“肌感覚”に変える。すると、データの見方が変わるという。

 大変な作業だっただけに、米田氏の記憶に強く残っている。

 この組成調査を発注した自治体では、深夜にごみを収集する。集めたごみが処理施設に入ってくるのは午前2~3時ごろ。その時間に待機して、調査用のごみを受け取らなければならなかった。

 いったん家に帰り、翌朝8時に再び処理施設にやってきて、1日中ひたすらごみの分別に集中する。水分が飛ぶと重量が変わってしまうので、その日のうちに作業を終える必要があった。時期によって発生するごみの内容が変わるので、この作業を1年間に6回こなした。

ごみの組成調査の様子。処理施設に集められたごみ袋を開け、中身を紙類やプラスチックなど30種類以上に分類する(写真:八千代エンジニヤリング)
ごみの組成調査の様子。処理施設に集められたごみ袋を開け、中身を紙類やプラスチックなど30種類以上に分類する(写真:八千代エンジニヤリング)
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分類されたごみ。左から、草・木類、リサイクル可能な容器包装の紙類、調理くず・食べ残し(写真:八千代エンジニヤリング)
分類されたごみ。左から、草・木類、リサイクル可能な容器包装の紙類、調理くず・食べ残し(写真:八千代エンジニヤリング)
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