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 住友商事が定型的な事務作業を自動化する「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」で成果を上げている。グループ会社のSCSKも巻き込んだRPAの全社組織を立ち上げ、各部署の相談からソフトロボの開発や運用・保守まで一手に引き受ける。まさに「よろず屋」のような存在だ。今後はRPAとAI(人工知能)などとの連携も視野に入れる。

住友商事はSCSKと組み、RPAの全社組織を立ち上げた
住友商事はSCSKと組み、RPAの全社組織を立ち上げた
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 住友商事は2020年1月時点で85の部署がRPAを導入しており、RPAのソフトウエアロボットの数は360に上る。RPAによって削減したPC作業の業務時間は住友商事単体で年間1万6000時間(2019年8月時点)、グループ全体でみると年間10万時間以上(同)に達する。

 例えば営業部門の与信管理業務をRPAで自動化した。従来は欧州SAPのERP(統合基幹業務システム)から各社との取引額をダウンロードしたうえで、承認枠の範囲内に収まっているかどうかをチェックし、超過していれば担当者にメールでアラートを出す作業を人手でやっていた。これをRPAで代替し、業務時間を削減したり、日次でチェックしたりできるようになった。

 経理関連のシステムから経費精算の一覧表をダウンロードする作業をRPAで置き換えた。部署ごとにシステムに登録された精算データと実態がかい離していないかを確認するためだ。住友商事デジタル事業企画部事業展開ITコンサルティングチームの森山和貴氏は「この業務にかかっていた時間は短いが、各部署に共通して存在するので、自動化の効果は大きい」と語る。