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移動のコストも下げていく

 ADDressの利用と「移動」は切っても切れない関係にある。移動手段を多彩にし、またコストを下げることは、多拠点居住の普及にもつながる。アドレスは移動手段を「ライフプラットフォーム」と捉え、移動にかかるコスト低減のための取り組みを模索。飛行機や電車、車などの移動コストを大幅に下げることで「住まい+移動社会」の実現を目指す。

 ANA(全日本空輸)とは、会員料金に月3万円追加することで全国の指定路線・便に4回乗ることができる実証実験を20年2月より開始。鉄道では、JR東日本や西日本と提携し、期間限定ながら新幹線などの料金割引やポイント還元などに取り組んでいる。ローカルな拠点にも足を運んでもらえるよう、「今後は地方のバスやタクシー会社などとも提携していきたい」(佐別当社長)。新潟県の佐渡島ではこの10月から、新潟からの往復乗船券とレンタカーをセットにしたADDress会員向けのプランの提供を開始した。

一般社団法人佐渡観光交流機構との連携によって生まれた「島内サブスクリプションプラン」。移動コストの軽減が新たな訪問者増加につながっていく(資料:アドレス)
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一般社団法人佐渡観光交流機構との連携によって生まれた「島内サブスクリプションプラン」。移動コストの軽減が新たな訪問者増加につながっていく(資料:アドレス)
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一般社団法人佐渡観光交流機構との連携によって生まれた「島内サブスクリプションプラン」。移動コストの軽減が新たな訪問者増加につながっていく(資料:アドレス)

 フリーランスなどの “とんがった人”から支持されていったADDressも、今や一般人が利用するサービスになってきた。法人が社員のリモートワークや福利厚生に活用し、ADDressを分譲マンションの付帯サービスとするなど、利活用のされ方もより多彩になっている。コロナ禍を契機に知名度は急激に上がっているが、今後も「共感」を軸にファンや会員を増やしていきたいという。資金調達の1つに、コストはかかるがクラウドファンディングを活用するのもそんな思いからだ。

 日本でも、働き方改革やコロナ禍によって「ニューノーマル=新しい生活様式」が誕生しつつある。「ADDressを新しいライフスタイルを育むプラットフォームにしたい」と語る佐別当社長。21年には全国300拠点の展開を計画している。移住や別荘購入よりハードルが低いため、多拠点居住の推進役として今後も注目を集めそうだ。