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 様々なIoTデバイスが登場する中、運用で最も悩ましいのは電池交換だろう。それを解決するために電池不要のIoTデバイスが登場している。その技術方式のパイオニアとして有名なのが「EnOcean」である。

 EnOceanは「自己発電型のIoT」をうたった技術方式で、エネルギーハーベスティング無線技術の1つだ。スイッチ、センサーなど様々な製品が日本国内でも販売されているので、すでにご存じの読者も多いだろう。

 もともとEnOceanはサブギガ帯(日本では928MHz)の無線を使うため、EnOcean専用のUSB型トランシーバーが必要になる。IoTゲートウェイ製品の中にはEnOceanトランシーバーモジュールが内蔵されているものもある。とはいえ、スマートフォンや一般的なIoTゲートウェイ製品単独では扱えないため、EnOceanを使ったシステムを開発するのは少しばかりハードルが高いだろう。しかし最近EnOceanはサブギガ帯ではなくBluetooth Low Energy(以降BLE)を採用した製品が登場している。今回はそれを紹介したい。

 これら2製品は日本国内ではスマートライトが正規代理店として取り扱っている。また、個人での購入や小ロットの購入であればスイッチサイエンスでも取り扱っている。

電磁誘導で発電する

 現在、販売されているEnOcean BLEデバイスはいくつかあるが、筆者が入手したデバイスは壁面スイッチとマルチセンサーだ。

壁面スイッチ(左)とマルチセンサー
壁面スイッチ(左)とマルチセンサー
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 エネルギーハーベスティング技術には様々な方式があるが、壁面スイッチの場合は、スイッチを物理的に押した際に電磁誘導で発電した電気を使ってBLEパケットを送出する。一方、マルチセンサーは太陽電池によって電力を確保する。デフォルトで1分ごとに計測データを送信する仕様だ。

 マルチセンサーの場合はボタン電池スロットも用意されており、電池を入れておけば光が当たらない夜でも稼働させられる。

マルチセンサーの電池スロット
マルチセンサーの電池スロット
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