オフィス以外で働くテレワークが定着しつつある。オフィスからノートPCを持ち出して、自宅で仕事に取り組んでいる人も多いだろう。しかしノートPCには、画面が小さく見づらい、USBポートの数が少ないのでHDDやキーボードなどの周辺機器を同時に接続できない、といった使いにくさがある。
特に14型以下のモバイルノートは薄型軽量化のために外部接続ポートとしてUSBポートを1〜2つのみ備えるといった製品が増えており、使い勝手の悪さに拍車を掛けている。
これを解決してくれるのが、USBポートなどに取り付けて外部接続ポートを増やす「ドッキングステーション」と呼ばれる製品だ。価格帯の幅は広く、モバイルノートとともに持ち歩くのに向いた軽量な製品もあれば、据え置き向けの多機能な製品もある。
今回は3種類のドッキングステーションを実際に使ってみて、それぞれの特徴や使い勝手を検証した。
製品を選ぶ際のポイント
ドッキングステーションを導入することで、デスクトップPCと同様に様々な周辺機器を同時に接続できるようになる。外付けディスプレー、使い慣れた外付けキーボードやテンキー、マウス、外付けHDDやメモリーカード、有線LANなどを同時に利用できるようになれば、自宅での仕事もはかどる。
周辺機器メーカーから様々なドッキングステーションが発売されていて、PCとの接続にUSB Type-C(USB-C)を使う製品が多い。外部電源を接続して、ACアダプターのようにPCに給電できる製品もある。
ノートPCを抱えて自宅とオフィスを往復していると、いちいち複数のケーブルを抜き挿しするのが面倒に感じることがあるだろう。そうした場合にもドッキングステーションは便利だ。例えば、外付けディスプレーやキーボードなどをあらかじめドッキングステーションに接続しておけば、外出時にはノートPCとドッキングステーションをつなぐケーブルを外すだけですぐに持ち出せる。帰宅時は、ノートPCをドッキングステーションにつなぐだけで、ドッキングステーションに接続してある周辺機器をすぐに利用できる。接続ケーブルを抜き挿しする手間がかからず効率的だ。
ドッキングステーションを選ぶ際は、増やせる端子の種類と数に注意したい。製品が備える外部接続ポートをすべて同時に利用できない場合もある。例えば外部ディスプレーをつなぐポートとしてアナログRGBとHDMIの両方を備えていても、それらが排他利用で同時に映像出力できないといったケースだ。購入前に製品の仕様を必ず確認しておこう。外部ディスプレー用ポートを利用するには、PC側のUSB-CポートがDisplayPort Alternate Mode(映像出力)に対応している必要がある点にも注意が必要だ。