自宅で仕事をしていると、ディスプレーに向かって座りっぱなしになりやすい。長時間同じ姿勢で作業をしていると、知らず知らずのうちに姿勢が悪くなってきたり、身体がこわばって腰や背中が痛くなってきたりする。健康の面から考えても、作業効率的にもよくない状態だ。長時間の座りっぱなしを防ぐには、定期的に席を立つのがいい。そこで役に立つのが、高さを変えることで立った状態での作業もできる電動昇降デスクだ。
試した電動昇降デスクはコクヨが2022年4月に発売した「STANDSIT-W(スタンジットダブル)」。高さの調節範囲の広さ、安定感、メモリー機能といった機能性と価格のバランスのよい製品だ。
天板の高さは665〜1265ミリメートルの範囲で調節できる。電動昇降デスクはいくつかのメーカーから発売されているが、最低高が720ミリ前後のものが多く、700ミリ以下まで下げられるものは少ない。体格の小さい人でも使いやすそうだ。昇降時の動き出しはスムーズで、揺れたりしない。天板はメラミン化粧板で熱や水分に強く、長期間利用できそうだ。
外観はオーソドックスな2本脚のデザイン。安定感があり、一番高い状態にして揺らしてみてもグラつきはほぼない。脚の下に、高さを微調整してガタつきを防ぐアジャスターと、壁との間に隙間を作るスペーサーがついている。スペーサーは、壁にぴったり寄せた状態で配置したときに、昇降時に壁と擦れてしまうのを防ぐ。
使ってみて便利に感じるのが、高さを2つ登録できるメモリー機能だ。座って使うときの高さと、立って使うときの高さを設定しておけば、コントローラーのレバーを2度押しするだけでその高さに自動で合わせてくれる。安価な製品の中にはこの機能を持たないものもある。
座っている時間の経過を教えてくれる、リマインダー機能も備える。30分、40分、50分の中から指定して、その時間が経過するとコントローラーのレバーが振動して教えてくれる。一定時間ごとに立ったり座ったりを繰り返すときに便利だ。