ノートPCやスマホに限らず、USB端子で充電する機器は増える一方だ。オフィスや自宅のコンセント回りにたくさんのUSB充電器があったり、あるいは旅行や出張の荷物の中でUSB充電器やモバイルバッテリーがかさばったりして、邪魔に感じる人もいるだろう。そうした人に便利なのが、コンパクトで高出力な充電器や、充電器とモバイルバッテリーを兼ねた製品だ。
USB Power Deliveryに対応したUSB充電器やモバイルバッテリーを選ぶときに気をつけたいのは、まず出力だ。スマホの充電なら15〜30ワットあればほぼ問題なく、例えば米Google(グーグル)の「Pixel 6 Pro」に対応した製品として販売されている「Google 30W USB-C 充電器」は、製品名通り出力30ワットの製品だ。
ノートPCの場合はスペック表で消費電力を確認すると必要な出力が分かる。搭載CPUの違いなどで消費電力が45ワットや65ワットなど異なる。「大は小を兼ねる」ということで、出力65ワットのものを選んでおけばほぼ間違いない。しかし出力が大きくなればサイズは大きく重くなるので、持ち歩きやすいサイズや重さとの兼ね合いで選びたい。
今回はUSB充電器やモバイルバッテリーで知られる中国の安克創新科技(アンカー・イノベーションズ・テクノロジー、以下Anker)の製品から、「Nano II 65W」「PowerPort III 2-Port 65W」「PowerCore Fusion 10000」の3種を紹介しよう。それぞれの特徴を理解して、どの製品が自分の使い方に合っているか参考にしてほしい。
手のひらサイズの65ワット充電器「Nano II 65W」
AnkerのNano II 65Wは、最大出力65ワットで重さ約112グラムと軽くコンパクトなのが特徴だ。ブラックとホワイトがある。直販サイトでの価格は4490円(税込み、以下同じ)だ。
手のひらサイズで、ビジネスバッグや旅行かばんの片隅に入れておける。また、コンパクトなUSB充電器の中には差し込みプラグが固定式のものもあるが、この製品は折り畳み式だ。かばんの中で他の荷物に引っ掛かって傷つける恐れが少ない。