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 米Google(グーグル)が2021年10月末に発売したフラグシップスマートフォン「Google Pixel 6」シリーズは、AIやカメラの映像処理に強いグーグルの独自プロセッサー「Google Tensor」搭載が特徴だ。それにより日本語の自動文字起こし、リアルタイム翻訳、写真に写り込んだ不要なものを消す機能などを備え、海外とのやり取りや資料作成などに強い、ビジネス利用に向いたスマホといえる。Android OSを開発しているグーグル純正のハードウエアで、グーグルの最新機能をいち早く確認できるのも魅力だ。Google Storeでの直販価格は、6.4型の「Pixel 6」が7万4800円から、6.7型の「Pixel 6 Pro」が11万6600円から(いずれも税込み)となっている。

米グーグルのフラグシップスマートフォン「Google Pixel 6」シリーズ。6.4型の「Pixel 6」(左)と6.7型の「Pixel 6 Pro」(右)があり、いずれもストレージ容量が128GBと256GBの2モデルを用意する
米グーグルのフラグシップスマートフォン「Google Pixel 6」シリーズ。6.4型の「Pixel 6」(左)と6.7型の「Pixel 6 Pro」(右)があり、いずれもストレージ容量が128GBと256GBの2モデルを用意する
(撮影:スタジオキャスパー、以下同じ)
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 Google Tensorの特徴の1つは、言語処理を高速に行えること。使ってみてまず便利に感じたのは、日本語に対応した自動文字起こし機能だ。

 プリインストールされている「レコーダー」アプリを起動して録音を開始したら「文字起こし」をタップする。すると、録音している日本語がほぼリアルタイムでテキストに変換される。録音データの再生画面で「文字起こし」をタップしてテキスト化することもできる。

レコーダーアプリが、日本語の文字起こしに対応した。リアルタイムでも、録音データからでもテキスト化できる
レコーダーアプリが、日本語の文字起こしに対応した。リアルタイムでも、録音データからでもテキスト化できる
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Google Japan Blogの一部を読み上げてレコーダーで録音し、文字起こしをしてみた。テキスト化はほぼ正確で、句読点の表現などもくみ取ってくれる
Google Japan Blogの一部を読み上げてレコーダーで録音し、文字起こしをしてみた。テキスト化はほぼ正確で、句読点の表現などもくみ取ってくれる
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 テキスト化のミスは少ない。速過ぎず、はっきりした発音でマイクに入力できていれば、かなり正確にテキスト化する。話すときに間を開けるような句読点の表現もある程度くみ取ってくれるので、かなり自然で意味が分かる文章になる。日本語の音声をテキスト化するクラウドサービスはいろいろあり、筆者もこれまでいくつか使ってきたが、それらと比べても優秀だ。

 この機能は、ミーティングや会議の内容をテキスト化したり、議事録を作成したりするときに便利に使える。テキスト化したデータはコピーして「ドキュメント」や「Gmail」などに貼り付けられるので、その後に間違っている部分を修正すればよい。

 これまでは録音を聞きながら手入力でテキスト化したり、テキスト化のクラウドサービスを使っても意味が通じない文章になるので結果を1文ずつ確認する手間がかかったりと、文字起こしには時間がかかった。 Pixel 6シリーズを使えば、そうした時間を短縮して効率化できる。書類やメールを作成するときも、Pixel 6に向かって話してテキスト化しアプリに貼り付けることで、入力時間を短縮できそうだ。

音声をテキスト化してアプリに貼り付けることで、書類やメールの入力にかかる時間を短縮できる
音声をテキスト化してアプリに貼り付けることで、書類やメールの入力にかかる時間を短縮できる
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