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 米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)のKindleと言えば電子書籍を読むための端末を思い浮かべる人が多いだろう。だが、2022年11月に発売された「Kindle Scribe(キンドルスクライブ)」は、ユーザーによる書き込みができるモデルだ。電子書籍を読むだけでなく、そこに付箋(ふせん)を付けて付属のペンでメモを書き入れたり、あるいはPDFファイルを読み込んで手書きで書き入れたり、さらにはノートやToDoリストなどのテンプレートを使ってデジタルノートとして使ったりすることができる。読み書きが一体化した電子書籍リーダーであり、ビジネス書の読書から書類のチェック、アイデアのメモやスケジュール管理など仕事で大いに活用できそうだ。

アマゾンの電子書籍端末Kindle Scribe。10.2インチの電子ペーパーを搭載し、付属のペンを使って手書きでメモを書き込める
アマゾンの電子書籍端末Kindle Scribe。10.2インチの電子ペーパーを搭載し、付属のペンを使って手書きでメモを書き込める
(撮影:スタジオキャスパー)
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 ディスプレーは、これまでのKindleシリーズと同じE Ink(イーインク)の電子ペーパーを搭載する。16階調のモノクロ表示で、解像度は300ppi(1インチ当たりの画素数)だ。フロントライト搭載で、暗い場所でも画面を明るくして読書できる。

 画面サイズはシリーズ過去最大の10.2インチ。E Ink搭載のKindleシリーズは6〜7インチの片手で持てるモデルばかりだったが、Kindle Scribeは大型で、433gある。例えば米Apple(アップル)のiPad(第9世代)は同じ10.2インチで487gなので、同じ画面サイズのタブレットより少し軽い程度だ。片手で長時間持つのは大変で、両手で持つか、腕に載せて抱えるように持って使うほうがいいだろう。薄いが力を加えても少したわむ程度で、強度に不安を感じることはなかった。

重さは433g。両手で持つか、腕に載せるように抱えて使うほうがいい
重さは433g。両手で持つか、腕に載せるように抱えて使うほうがいい
(撮影:スタジオキャスパー)
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側面には電源ボタンと、充電などに使うUSB Type-C(USB-C)端子が付いている
側面には電源ボタンと、充電などに使うUSB Type-C(USB-C)端子が付いている
(撮影:スタジオキャスパー)
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 バッテリー駆動時間は、消費電力が低い電子ペーパーの特徴を生かして長い。読書のみで最大12週間、読み書きを行って最大3週間持続可能となっている。