
システム開発を「丸投げ」するユーザー企業がいまだに多い。この連載では、そんな丸投げの実態に詳しい筆者が、システム開発の「あきれた発注」について紹介する。
システム開発を「丸投げ」するユーザー企業がいまだに多い。この連載では、そんな丸投げの実態に詳しい筆者が、システム開発の「あきれた発注」について紹介する。
IT業界はストレスが多いことは確かだろう。以前の3K(きつい、厳しい、帰れない)時代に比べると、大手や優良ベンダーでは残業時間に関してはだいぶ改善されているが、下請けベンダーはまだまだ厳しい。
キャリアアップとかキャリアパスという言葉は誰もが毎日何回も耳にするほどあふれかえっているが、それでは「キャリアとは具体的に何ですか」と問われたら、明確に答えられるだろうか。
一般にシングルタスクは自動化しやすく、マルチタスクは自動化が難しい。日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進まない理由は複雑なマルチタスク型の仕事のやり方に一因がある。
テレワークにもデメリットがいくつかある。その1つはチームビルディングが難しくなることだ。特にシステム開発におけるユーザーとベンダーによるチームビルディングはなかなか大変である。
高知県の企業家の間で今、真剣なDXの議論が始まっている。その熱意たるや、そこらへんの企業のDX推進の比ではない。なにしろ、抱えている問題が大きく、また中長期的に非常に深刻だからである。
金融庁がみずほフィナンシャルグループ(FG)とみずほ銀行にシステム障害の再発防止と経営責任の明確化を求める業務改善命令を出した。業務改善命令が出されるであろうことは既定路線ではあったが、やはり実際に出されるとなるとインパクトは大きい。
ある社長に「クラウドは使いたくない」と明言された。こうしたクラウド否定発言を「今どきのクラウドを知らないのか」と笑うか、それとも「一理ある意見」として常に頭の片隅には置いて仕事をするか。これはITやDXを仕事にする人は一度きちんと自分で考え、他者とも議論すべき事柄ではないだろうか。
サブスク型サービスで悩ましい問題は、サービスによってはライセンスの種類や権限の違いによるランクなどが複雑で、ユーザーはどのサービスやライセンスをどれだけ買えばよいのか、わからない場合があることだ。
互いに思いは同じなのだが、立場の違いによりそれぞれが逆の方向に向かってしまうことがある。システム開発において、それはしばしば発生する。
五輪開会式直前に楽曲担当者と演出担当者が過去に犯罪レベルのいじめや差別的な行為をしていたとして、降板するスキャンダルが発生した。根本原因は企画から人選からすべてを「丸投げ」していることにある。ITのプロジェクトにおいても同様の問題がある。
平井卓也デジタル改革担当大臣の発言がマスコミやネットをにぎわせている。この件でDXやITの調達に関わるトップの振る舞いに関して、いくつかポイントがあったので、それらを論じたい。
一般にシステム構築のプロジェクトではユーザーとベンダーの双方がPMを立てる。この構図は「丸投げ」を生みやすい。
どうもこのブーム下の「DX」という言葉は、これまでの「システム構築」となんら変わらない意味で使われていることも多いようだ。そこで筆者もDXの意味をブームの熱気に「丸投げ」することを自戒し、改めて考えてみた。そしてX=変革をするにはDだけでなく「A・B・C」に関してきちんと考えるべきだと感じた。
「最近よく耳にするDXとこれまでのシステム構築は何が違うのか?」と質問されることがよくある。その答えは案外難しい。そもそも最初にDXという概念を提唱したエリック・ストルターマンのDXの定義はシンプルで抽象的である。それは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」というものだ…
新型コロナウイルス対策の切り札として期待された接触確認アプリ「COCOA」のあまりにお粗末な障害が明るみに出た。 要は日本のIT業界の悪習としてずっと以前から、そして多くの識者や現場の人間が指摘し続けている「丸投げ」の弊害の典型的な事例がまた発生したということだ。
世界の名だたる企業が先端技術や製品をお披露目するCES、そのオンライン開催はいったいどのようなものになるのか、興味しんしんであった。
すでに実施している政策やプロジェクトを中止する、あるいは大きく方向転換する意思決定はタイミングが本当に難しい。ただし、プロジェクトオーナーやステアリングコミッティーがきちんと役割を果たせば、システム構築は多少のトラブルはあっても、大炎上することはない。
システム構築にベンダーとユーザーの小競り合いはつきものである。原因はいろいろあるが、ユーザーの業務システムの開発の主流がWebベースとなって増えているのが、UI(ユーザーインターフェース)に起因するものだ。
コンサルタントとユーザーの間でトラブルになることは少なくない。コンサルタントは救世主ではなく、一時的に利用する道具である。ユーザーがスキルやリソースの都合で自分達だけではできない分野に特化してコンサルタントを使えば役に立つ。道具を使うのはユーザー自身である。それを自覚せずに相手のせいにばかりしてい…
過度の実績主義により、業界の宿痾(しゅくあ)とも必要悪ともいわれる下請け構造が出来上がります。日本は残念ながら官尊民卑の風潮も残っており、官が変わらねば民は変わらない。逆に言えば、官に変化があれば、民にも波及する。