多くのキャリアが例年、年末から春にかけてスマートフォン通話料の新しい「学割」を提供開始していた。ところが2021年後半以降、どのキャリアも学割と名前が付くプランや割引を提供していない。学割は純粋に学生を対象にしたわけではなく、年齢で対象者を絞っている。総務省の指導により、学割という呼称を使えなくなった。
ただ、「学割」という言葉が使われなくなっただけで、各キャリアは学生を中心とした若年層向けの割引サービスを引き続き提供している。春の新入学・進級を機に、子どもにスマホを持たせることを検討したり、20代以下でプランを見直したりする人は少なくないだろう。今回は各キャリアの若年層向けの割引サービスを紹介する。
ドコモは2つの割引を提供
NTTドコモは、下記の2つの割引サービスを提供している。
対象:15歳以下で新規契約や契約変更、MNPなどで5GやXiを使う人
月額料金:1980円(税込み、以下同じ)
データ量:5GB(満19歳以降は1GB)
通話料:1回5分以内の国内通話は無料
※適用できる割引
U15はじめてスマホISP割:▲165円
dカードお支払い割:▲187円
U15はじめてスマホ割(1年目、割引適用から12カ月間):▲550円
3つの割引適用後の月額料金:1078円(2年目から月額1628円)
対象:30歳以下
対象プラン:5Gギガホ プレミア、ギガホ プレミア
割引額:▲3839円(最大6カ月)、▲550円(7カ月目~30歳まで)
「U15はじめてスマホプラン」は15歳以下が対象のプランで、1年目は月額1078円で使える。2年目以降は月額1628円になるが、それでも「5Gギガライト」(月額3465円~)や「ahamo」(月額2970円)など、ほかのプランよりも安い。
一方、「U30ロング割」は30歳以下が申し込めて、31歳になる誕生月まで割引が適用される。ただし、対象プランはデータ使い放題の「5Gギガホ プレミア」と4G向けの60GBまで使える「ギガホ プレミア」に限られる。割引額は最初の6カ月間は3839円と大きいが、7カ月目以降は550円と小さくなる。1カ月のデータ量が20GBで十分であれば、ahamoのほうが安い。
適用期間が短い「au応援割」
au(KDDI)も年齢によって受けられる割引サービスが2つある。
対象:22歳以下の新規契約(スマホ以外のauケータイからの機種変更/auの3G WIN契約からの変更/スマホ以外の他社ケータイからの乗り換えのいずれかを満たす場合は年齢に関係なく契約可能)
月額料金:2288円
データ量:5GB(「U22データ増量キャンペーン」適用で最大1年間、通常は3GB)
通話料:1回5分以内の国内通話は無料
※適用できる割引
au PAY カードお支払い割:▲110円
スマホスタート1年割(1年間):▲1188円
2つの割引適用後の月額料金:990円(2年目から月額2178円)
対象:30歳以下
対象プラン:使い放題MAX 5G、使い放題MAX 4Gなど
割引額:▲3938円(翌月から6カ月間)
特典:「Amazonプライム」のギフトコード1年分(22歳以下の場合は「Prime Student」)
「スマホスタートプラン(フラット)5G/4G」は当初、対象となる新規契約は15歳以下に限定されていたが、キャンペーンによって2021年9月以降22歳以下に拡大された。キャンペーンは終了する場合があるとしている。加入翌月から1年間は月額990円で利用でき、2年目以降も2178円と安い。通常のデータ量は3GBだが、「U22データ増量キャンペーン」の適用で1年間は5GBに増える。
一方、30歳以下が対象の「au応援割(U30)」は「使い放題MAX 5G」「使い放題MAX 5G Netflixパック」などの使い放題プランの加入が条件となる。例えば「使い放題MAX 5G」に加入すると、au応援割などの各種割引が適用されて6カ月間は月額3300円で利用できる。「Amazonプライム」の年会費4900円が1年間無料になる特典も付いている。この割引は短期間で終了するので、早めにほかのプランへの乗り換えを検討すべきだろう。