「スマホを安く使うため格安SIMにしたいが、大手キャリアの安心感は捨てがたい」という人は少なくないだろう。そのために、仕事で使うスマホとプライベート用のスマホの “2台持ち” をしている人もいる。しかし2台持ちにすると、かさばるし充電の手間も増える。1台で快適に、安く使えるのが理想だ。
SIMロックフリーのAndroidスマホは、2枚のSIMを挿して2つの電話番号を使い分けられるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応している機種が多い。大手キャリアのSIMと格安SIMを挿して「大手キャリアの契約プランのデータ量を使い切ったら格安SIMで通信する」といった使い方ができる。
大手キャリアが販売するスマホは、SIMを1枚しか挿せないのが基本である。しかし米アップル(Apple)のiPhoneに関しては、2018年秋に発売した「iPhone XS/XR」以降は、キャリアで買った端末でも2枚のSIMを併用できるようになった。iPhoneが「eSIM」に対応したからだ。
eSIMとは端末に組み込まれたSIMで、通信事業者の情報を読み込むとアクティベートできる。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクが販売するiPhoneは、購入時にSIMロックがかけられておりeSIMは利用できない。しかしSIMロックを解除するとeSIMが有効になり、本体のSIMスロットに挿したキャリアの物理SIMと、eSIMを併用できるようになる。
eSIMは、日本ではまだなじみの薄いサービスだが、2020年3月19日からインターネットイニシアティブ(IIJ)が本格的なeSIMサービスの提供を開始した。毎月のスマホ料金を節約できそうなサービスだ。そこで今回は、このeSIMサービスの料金を分析する。