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楽天回線エリアでも「圏外」になる恐れがある

 楽天モバイルは、楽天回線エリアであれば途切れずにつながるのか? どれくらいの速度が出るのか? こうした通信品質が気になる人もいるだろう。

 筆者は、2019年10月に開始された「無料サポータープログラム」以来、楽天モバイルを使っている。2020年の春以降は、新型コロナウイルス感染症対策のため外出の機会が減り、さほど多くの場所で試したわけではないが、東京23区内はほとんどの場所でつながるという印象だ。ただしビル内や地下街では、楽天回線ではなくau回線につながることがある。どちらの回線につながっているかは、「my 楽天モバイル」アプリで確認できる。

筆者は東京都世田谷区に住んでいるが、自宅を含めた近隣は楽天モバイル回線のエリアになっており、下り30Mビット/秒を超える速度で快適に利用できている。テザリングにも使える速度だ
筆者は東京都世田谷区に住んでいるが、自宅を含めた近隣は楽天モバイル回線のエリアになっており、下り30Mビット/秒を超える速度で快適に利用できている。テザリングにも使える速度だ
(撮影:村元 正剛)
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「my 楽天モバイル」アプリで、パートナー回線エリアで使ったデータ量を確認できる
「my 楽天モバイル」アプリで、パートナー回線エリアで使ったデータ量を確認できる
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 ただし東京23区内でも、楽天回線にもau回線にもつながらずに「圏外」になったことが、これまでに何度かあった。建物の中で楽天モバイルの電波をキャッチできず、しかもau回線にローミングする措置も講じられていない場所ということだ。

 楽天モバイルは4Gの周波数として1.7GHz帯のみを割り当てられている。電波が回り込みやすいとされる、いわゆる「プラチナバンド」(700MHz~900MHz帯)は使えないので、通信品質は先行する3キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)に劣ると言わざるを得ないだろう。

 例えば自分が住んでいる地域が現在はパートナー回線エリアで、将来楽天回線エリアに切り替わるとする。切り替わることでデータ通信を無制限で利用できるようにはなるが、通信速度が遅くなったり圏外になる場所が生じたりする可能性もあるわけだ。今の通信状況に不満がないからと言って、大手キャリアからMNPで楽天モバイルに乗り換えるとリスクが生じる。

「現在の回線を維持して試す」のがお勧めだ

 楽天モバイルは発展途上のキャリアである。ユーザーが増えてからの通信品質や、開始が2020年9月以降に延期された5Gサービスが導入されてからの料金など、まだ進捗を見守るべき段階だ。だからこその1年間無料でもある。今のところは、現在契約しているキャリアの回線を維持したままで、無料で楽天モバイルを試してみるのが賢明だろう。

村元 正剛
ゴーズ 代表取締役
NTTドコモがiモードを開始した1999年からモバイル業界を取材するITライター。さまざまな雑誌やWebメディアにスマートフォンを中心にモバイル機器のレビュー記事を寄稿する。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立し、現職。