全3253文字
PR

 新型コロナウイルスの影響で在宅ワークの比率が増えている。自宅にいればスマートフォンでも無線LAN経由でインターネット回線を使うようになり、データ通信量が著しく減ったという人は少なくないだろう。

 2021年に入って、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」や9月下旬開始予定のKDDIの「povo2.0」など、月額基本料がかからないプランが登場している。MVNOからも月額数百円で運用できる新プランが相次いだ。スマホの利用形態が変わった今こそ、スマホプランを見直す絶好の機会だろう。

 そこで、音声通話付きで月額1000円(税込み、以下同じ)で運用できるスマホプランを調査した。データ通信量が一時的に増えたときの料金に差があるなど、プラン内容は大きく異なる。使い方に合ったプランを選んでみよう。

 なお、家族割引や固定回線とのセット割など、特定の条件を満たした場合の割引によって1000円以下になるプランを省いている。契約から1年間のみなど期間限定で1000円以下になるプランも外した。

キャリアの格安プランは3GBで約1000円が相場

 まずは通信事業者(キャリア)のプランを調べてみた。1000円以下で利用できるのは、povo2.0、Rakuten UN-LIMIT VIのほか、ソフトバンクの格安ブランドLINEMOで2021年7月15日に開始された「ミニプラン」である。順番に見ていこう。なお、CMで1000円以下とうたうワイモバイルは、家族割引が適用されないと1000円以下にならないので除外した。

povo

 KDDIのオンライン専用プランpovo2.0では月額基本料がかからない。最大128kbpsの低速通信を利用でき、電話を受けることもできる。

 povo2.0は、自分が必要なデータ容量や通話定額などを「トッピング」として追加する仕組み。例えば、1GB/7日間(390円)、3GB/30日間(990円)、5分かけ放題(月額550円)などをトッピングできる。1カ月のデータ通信量が3GB未満なら、月額990円で運用可能だ。

povo2.0の月額基本料は無料。必要なサービスをトッピングで追加する
povo2.0の月額基本料は無料。必要なサービスをトッピングで追加する
(出所:KDDI)
[画像のクリックで拡大表示]
データトッピングは6種類が用意される
データトッピングは6種類が用意される
(出所:KDDI)
[画像のクリックで拡大表示]

 通話利用が多い人なら、5分かけ放題をトッピングしてもよい。短期的にデータ通信が必要な場合のみ、1GB/7日間を購入するという使い方もできるだろう。

 なお、利用条件に180日間以上有料トッピングの購入などがない場合は、利用停止・契約解除になることがあると記されている。全く利用せずに、無料で電話番号だけを維持するといったことはできなくなっている。

LINEMO

 ソフトバンクのLINEMOは2021年3月のサービス開始当初、20GBで月額2728円のワンプランだった。しかし、7月15日から3GBで月額990円のミニプランが追加された。

LINEMOに新しく追加されたプランが1000円以下で利用できる
LINEMOに新しく追加されたプランが1000円以下で利用できる
(出所:ソフトバンク)
[画像のクリックで拡大表示]

 LINEMOでは、「LINE」アプリを使ったトーク、音声通話、ビデオ通話の通信がデータ通信量の枠を消費しない(ノーカウント)。LINEの音声通話を積極的に使うことで、通話料を安く抑えることができそうだ。