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 海外のITエンジニアが今、日本に強い興味を示している――。海外採用を通じて、筆者が実感していることだ。

 筆者が所属するビズリーチでは2018年にグローバル採用チームを発足し、新卒エンジニア職における海外での採用活動を積極的に行ってきた。この1年間だけでも米国や中国、シンガポール、香港、台湾、ベトナムなど15回ほど海外に出向き、2019年12月にはインド工科大学で年に1度実施される採用選考会に参加した。そこでは日本のベンチャー企業である当社に、950人を超える事前応募があった。

 インドは海外からのエンジニア採用の競争が激化している国の1つだ。インドのように自国の平均年収が低く、人口が多い国は必然的に海外志向が強くなる。インドのエンジニアの平均年収は200万円程度。給与水準の高い海外企業への就職を望むのは当然だろう。しかし、なぜ彼ら彼女らが、年収2000万円ともいわれるシリコンバレーではなく、日本を選ぶのだろうか。

2019年10月に新卒エンジニアとしてビズリーチに入社した、外国籍の社員たち
2019年10月に新卒エンジニアとしてビズリーチに入社した、外国籍の社員たち
(出所:ビズリーチ)
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ITエンジニアにとって、日本は環境が整った国

 多くのエンジニアが仕事に求めるのは、インパクトのあるプロダクトを作れる環境と、十分な給与であるように思う。加えて、その国でキャリアの選択肢を広げられるかどうか、つまりエンジニアとして成長できる幅広い市場があるかどうかが重要な指標となる。あらゆる産業があって、ベンチャーから大手まで多様なフェーズの企業が存在する国をエンジニアは好む。

 これらの条件を満たす国は、米国と中国、日本の3カ国に絞られるだろう。成長著しいアジアの都市国家では、ITエンジニアの活躍できる分野が主に金融に限られている。欧州にはそもそもベンチャー風土があまりない。

 給与という観点ではどうだろうか。平均年収1500万~2000万円というシリコンバレーは別として、中国や日本も最低レベルで600万~700万円と高い水準になっている。もちろん、最初からシリコンバレーに憧れるエンジニアは多いが、米国は物価が高い。複合的な観点から、実は日本は優位と言えるのだ。

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