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 「CTO(最高技術責任者)ってどういう仕事なんですか」。先日、こう聞かれて答えに困ってしまった。かれこれ25年くらいにわたりいくつかの企業でCTOとして仕事をしてきた。けれど質問にうまく答えられなかった。CTOを説明しようとすると難しい。

(出所:PIXTA)
(出所:PIXTA)

 そのあとで、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)でCTOを務めるワーナー・ボーガス氏が書いたブログの存在を思い出した。「The Different CTO Roles (CTOの様々な役割)」というタイトルの記事だ。ボーガス氏が自身のブログサイト「All Things Disributed」に2007年に載せた記事ではあるが、改めて読んでみたところ今も通じる内容で考えさせられることが多かった。今回はこの記事を基にCTOの役割について考えてみたいと思う。

関連サイト:The Different CTO Roles

 記事は以下の文章から始まる。原文は英語で筆者が和訳した。

 「企業イノベーションにおけるCTOの役割についての短いパネル向けプレゼンテーション(の内容)をまとめていた時、CTOの役割にはかなりの混乱があることを改めて認識しました。CTOの役割について議論したい時いつも最初に出てくるのは、CTOが実際にすることについて十分に確立された定義が無いことです。CTOの役割は企業の種類や企業で技術が果たす役割によって大きく異なります」

 記事が書かれた2007年にはCTOという役職が一般に定着していたと思う。しかし当時もCTOの明確な定義が無かったようだ。ボーガス氏はCTOという職種が生まれた経緯をブログで次のように述べている。