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 米国ニューヨークの設計事務所に研修員として在籍。帰国後、2人のパートナーとALTEMY(アルテミィ)を設立した。阪急神戸三宮駅前の「さんきたアモーレ広場」のデザインコンペで最優秀賞を受賞、35歳以下の若手建築家による展覧会の出展者に選ばれるなど、幸先良いスタートを切った。これまでの建築図面の表現に満足せず、都市での実験を通して、新たなデザインアプローチとその表現方法に挑む。

 1989年生まれの津川恵理氏は、2018年から1年間、文化庁新進芸術家海外研修員として米国ニューヨークの設計事務所、ディラー・スコフィディオ+レンフロ(DS+R)に在籍。19年春に日本に戻ったのを契機に独立してALTEMY(東京・品川)を設立した。

ALTEMY(アルテミィ)代表の津川恵理氏。2019年10月に大阪市内で開催された「Under 35 Architects exhibition 2019(35歳以下の若手建築家による建築の展覧会)」の会場にて(写真:日経アーキテクチュア)
ALTEMY(アルテミィ)代表の津川恵理氏。2019年10月に大阪市内で開催された「Under 35 Architects exhibition 2019(35歳以下の若手建築家による建築の展覧会)」の会場にて(写真:日経アーキテクチュア)
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 DS+Rでの経験は、津川氏にとって大きな刺激となった。大学キャンパスの基本設計や国際コンペといった建築の仕事の他、ニューヨークのハイ・ラインを舞台にした「The Mile-Long Opera:a biography of 7 o’clock(マイル・ロング・オペラ:午後7時の伝記)」では、ハイ・ライン上のオンサイトと、ハイ・ライン沿いのオフサイトで演劇が繰り広げられるなか、津川氏はオフサイトを担当。ハイ・ライン沿いに建つ建築のひと部屋を6カ所借りて、窓にダンサーを配置し、ペイントと照明で演出していった。

 高架鉄道の跡地を公園にしたハイ・ラインは、DS+Rの代表プロジェクトの1つとして知られる。「同オペラは、DS+Rが10年がかりで実現したプロジェクト。自分たちがデザインしたパブリックスペースで、スポンサーも自ら見つけて、演出から照明装置の制作などまでこなす。私が担当したウインドーパフォーマンスでは、演出で使用する液体づくりも重要な要素。1分の1のスケールから都市に波及していくさまを身近に感じ、すごく勉強になった」と津川氏は振り返る。

 DS+Rで働きながら応募した阪急神戸三宮駅前の「さんきたアモーレ広場」のデザインコンペで19年3月、最優秀賞を受賞。さらに、NPO法人アートアンドアーキテクトフェスタ(AAF)が主催する「Under 35 Architects exhibition 2019(35歳以下の若手建築家による建築の展覧会)」で出展者の1人に選ばれた。この建築展は10年ほどの歴史がある。

「さんきたアモーレ広場」のデザインコンペで最優秀賞になった津川恵理氏の「Lean on Nature(リーン・オン・ネーチャー)」。隣接する阪急神戸三宮駅東口とJR三ノ宮駅西口の北側に位置する。阪神大震災を経験した津川氏は「自然に寄り沿い、助け合ってきた神戸の新しいシンボルとなるように」との思いを込めた(資料:津川 恵理)
「さんきたアモーレ広場」のデザインコンペで最優秀賞になった津川恵理氏の「Lean on Nature(リーン・オン・ネーチャー)」。隣接する阪急神戸三宮駅東口とJR三ノ宮駅西口の北側に位置する。阪神大震災を経験した津川氏は「自然に寄り沿い、助け合ってきた神戸の新しいシンボルとなるように」との思いを込めた(資料:津川 恵理)
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JR三ノ宮駅からLean on Natureの北側を見る(資料:津川 恵理)
JR三ノ宮駅からLean on Natureの北側を見る(資料:津川 恵理)
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