2020年の展望、2030年の先見、2050年の未来社会を重要分野ごとに描いていく。

テクノトレンド beyond 2020
2020年の展望、2030年の先見、2050年の未来社会を重要分野ごとに描いていく。
目次
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自ら学び考え説明するAI、2025年にも登場か
人工知能(AI)の研究開発において、2020年代はCNNやトランスフォーマーといった“要素技術”を統合し、より複雑な“世界”を自ら学習していくAIシステムが登場する時代になりそうだ。これまで競合していた記号推論との連携や融合も始まり、学習するだけでなく人間に分かる言葉で自ら考え、説明するAIの登場…
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2030年目指し5Gを高度化、未知のテラヘルツを開拓へ
5G/beyond 5G/6G
2020年の春、日本では5Gの本格商用サービスが相次ぎ始まる。そしてR&Dの現場では、10年後の2030年に向けた「5Gのその先(beyond 5Gあるいは6G)」の研究開発が始動している。目指すスペックは5Gの1桁上となる「100Gビット/秒」「1000万台/km2」「遅延ほぼゼロ」。ミリ波を超…
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現行Liイオン2次電池超えの電池が台頭、2020年にLi-S系が実用化へ
現行のLiイオン2次電池(LIB)の開発者にノーベル化学賞が送られた2019年の翌年に、LIBを超えるリチウム硫黄(Li-S)2次電池が実用化される。Liイオンを使わない新型電池も実用化に近づいてきた。多くが現行LIBの2~5倍のエネルギー密度を備え、それでいて量産時の価格は大幅に安くなる。電池の…
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VR/ARが「空間コンピューティング」で仕事と暮らしを”便利”に、今後10年で経済効果は30倍超へ
VRやARといった技術は、日常に“便利”をもたらす技術として浸透していく。業務や生活を一変させる可能性を秘め、普及するにつれて経済効果は大きくなっていく。VR/ARの普及には、便利をもたらすコンテンツが欠かせない。加速を続けるデバイスの進化が後押ししつつ、コンテンツ拡充の時代が到来する。
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プリント配線基板も微細化が終焉、実装の多様化が2020年から本格化
2020年から2030年にかけても、引き続きスマートフォン(スマホ)が高密度実装を牽引する。特に2020年から2023年に向けては5G対応機器が続々と登場するとみられ、こうした方向性が強まる。従来のLTE(4G)などに向けたアンテナ10数個に加えて5G向けのアンテナモジュールを3~4個設置する必要…
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サービスロボの普及が日本で進む、パワードスーツの先に人とシステムの融合
2020年以降、製造業以外で用いられる「サービスロボット」の普及が加速しそうだ。2025年には世界で4.5兆円の市場になるとの予測もある。
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ヘテロジニアスコンピューティング時代が到来、Mooreの法則だけでは立ち行かない
半導体の微細化、いわゆるMooreの法則の終焉(しゅうえん)が叫ばれて久しい。Mooreの法則は、もう終わった、まだ続く、という議論が繰り返されてきた。どちらも正しい。ある分野では、主にコスト面から微細化の魅力はなくなっている。別の分野では、主に性能面から微細化の恩恵を今でも受けている。
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2020年代後半に50TB超、情報爆発時代支えるHDD
HDDの容量が2020年代後半に50TB(テラバイト)を超えそうだ。記録密度を現状の4〜5倍に高める可能性を秘める新技術の実用化が始まるためである。2020年中にも容量20Tバイトの3.5インチ型の量産に適用され、その後も年率15〜20%のペースで容量を拡大し続ける。
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ディスプレーは2020年に有機ELへ主役交代、次はマイクロLEDで脱テレビ
2020年から2030年にかけて、ディスプレーで2つの世代交代が起こる。2020年に起こるのは、液晶(LCD)から有機EL(OLED)への主役交代だ。ハイエンド製品のディスプレーは有機ELとなり、企業は有機ELをディスプレー戦略の中心とする。