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企業のDXが進まない背景には、人材育成の後れがあるようだ。前例主義やウオーターフォール型など、古い仕事のやり方も足かせとなっている。やる気ある若手の活用と、改革を阻む「中堅」への対策が求められる。

5つの施策に課題 攻略の起点は「顧客志向」

 経営層や管理職を対象としたDX実態調査の分析により、経営層は回答結果に正方向のバイアスをかけている恐れがあると分かった。

 そこでITエンジニアを対象とした全国スキル調査の回答者から「経営層相当」を除き、「管理職相当」と「エキスパート・スペシャリスト職」、「一般社員」に絞って新たな母集団を作り、「現場」のDX推進の実態を探った。

 まず新たな母集団に対して、DXの取り組みや意識について12種類の設問で聞いた「DX関連アンケート」について、「そう思う」「ある程度そう思う」と答えたポジティブな割合を調べた(無回答を除く)。すると、ポジティブな割合が4割前後に届かなかった設問は5つあった。

図 DX関連アンケートの設問
図 DX関連アンケートの設問
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図 DX関連アンケートに現場がポジティブな回答をした割合
図 DX関連アンケートに現場がポジティブな回答をした割合
企業変革を伴うDXはまだ進まず
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注: ITエンジニアを対象とした全国スキル調査の回答者のうち、「管理職相当」と「エキスパート・スペシャリスト職」、「一般社員」を抽出して母集団とした。

 割合が低い順に設問11の「OODA」、設問9の「デジタル人材」、設問8の「デジタル組織」、設問5の「Fail Fast」、設問10の「アジャイル」である。いずれも企業文化を変えたり新たな人材を巻き込んだりしないと達成しにくい。